【衝撃】鯖(さば)が丸ごとのった長浜名物「鯖そうめん」

2015/6/3 16:55 鹿野ハル 鹿野ハル



猛暑、酷暑と毎年暑くてしんどい夏、夏バテで食欲のないときに食べる麺類といえば「そうめん」ですが、魚がのった「そうめん」があるのをご存知ですか?


そうめんの上にどーんと置かれているのは鯖(さば)!!
Twitterに投稿された「鯖そうめん」の画像をみると、その圧倒的な存在感に驚きます。


「鯖そうめん」は、滋賀県長浜市周辺の湖北地方に伝わる郷土料理で、「焼鯖そうめん」とも呼ばれます。
湖北地方に古くからある農家に嫁いだ娘へ、忙しい農繁期に実家から「焼き鯖」を届ける「五月見舞い」という風習に由来します。また、長浜では曳山祭りの客人をもてなすハレの日の料理でもありました。

意外な組み合わせの鯖そうめんですが、食べると美味しいというコメントも多く見かけます。

「長浜の名物である焼鯖そうめんは、めちゃくちゃ美味しい!」

メディアにも注目されてます。あなどれません鯖そうめん。
サバ味噌好きならチェックしたいご当地グルメです。



もともと各家庭で食べられていた料理ですが、いまは鯖そうめんを提供するお店があり、長浜に遊びにいったら食べるのがお約束の名物料理です。
長浜で鯖そうめんが食べられるお店は、「良太郎」「翼果楼(よかろう)」「成駒屋」「みそ乃」などいくつかあります。


「良太郎」の鯖そうめん。魚の頭がないと見た目のインパクトは和らぎ、普通に食べられそうですね。



こちらは「翼果楼(よかろう)」の鯖そうめん。こんな上品な和食に。ワインにもあいます。



成駒屋は「焼さばそうめん」が定食になってます。


そして、郷土料理だけあって、滋賀県ではスーパーにも鯖そうめんが並びます。




もはや定番と化していて、何個も並びます。それだけ需要があるということでしょうか!?


◆意外!!「鯖そうめん」の作り方

鯖そうめんと聞くと、茹でたそうめんの上に焼き鯖をのせていると想像してしまいそうですが、じつは意外な作り方をします。

甘辛く煮た鯖をそうめんの上にのせ、その煮汁でそうめんを煮るのです!
よく食べるそうめんはゆでてから氷水や流水で冷し、別の器のめんつゆにつけて食べますが、鯖そうめんは麺に汁がからんでいます。

焼き鯖といいながら、3日間煮込んでいるとか。煮汁がそうめんにからんで美味しそうです。


そして、のっている鯖もスタイル様々。半身や切り身、輪切りなど。画像のような頭(かしら)つきも。



実際、長浜以外で食卓に鯖そうめんが出てきたらびっくりしてしまいそうです。

◆長浜のゆるキャラ「ひでよしくん」もおすすめ!

(豊臣)秀吉公をモデルに生まれた長浜のゆるキャラ「ひでよしくん」もTwitterの公式アカウントで「鯖そうめん」をおすすめしています。鯖そうめんが食べられるお店まで紹介している力のいれよう。


ひでよしくんが鯖そうめんのお店の情報を投稿すると、「鯖そうめんは湖北のソウルフードですよね!」という鯖そうめんファンからのコメントも。




「ひでよしくん」(左)はゆるキャラの鱒田さん(右)にも「焼鯖そうめん」をアピってます。
いかりや長介ばりのくちびるを持つ鱒田さんも気になりますが。。


◆東京でも食べられる!?

おいしいと言われると、鯖そうめんを一度食べてみたい!と思うのが人の心でしょう。


長浜ではお土産として販売されています。

長浜に遊びにいってその味を堪能したいところですが、東京にいる筆者にはなかなか難しいです。

東京でも食べられないのかなと思っていたところ、滋賀県のアンテナショップがあるのをネットで見つけ、早速行ってみることに。



アンテナショップ「ゆめぷらざ滋賀」は、有楽町にある東京交通会館の2階にあります。



先客が誰もいない「ゆめぷらざ滋賀」に入店。店員さんの視線を気にしながら、店内を探していきます。

郷土料理の鯖そうめん…

滋賀県の長浜名物の鯖そうめん…あれ?

店内を何周かしましたが見当たらない。店員さんに聞いてみたところ「鯖そうめんは置いてないんです。」という悲しい言葉が。
「鮒寿司(ふなずし)」「丁字麩」「赤こんにゃく」「比叡山羊羹」「朝宮茶」はあるのに、「鯖そうめん」はないという現実。鯖そうめん、ぜひ置いてもらいたいところです。


せっかく来たので、店内に置いてあった長浜市観光振興課発行の観光紹介的な冊子をもらったところ、冊子内にも「長浜グルメ」としてビワマス、鮒寿司にはスペース的には負けますが、焼鯖そうめんもしっかり紹介されていました。(ゆるキャラの鱒田さんに急にメジャー感が(笑))



「焼鯖そうめん。炊いた焼き鯖とその煮汁でそうめんを煮た、湖北特有の郷土料理。どこかなつかしい甘辛くやさしい味です。」と、説明付きで掲載。



この夏は鯖そうめんが一躍脚光を浴びるかもしれません。
滋賀・長浜までは東京から新幹線で2時間半ほどです。ぜひ食べに行ってみては。