V6が悲願の紅白初出場、デビューからこれまでの道のり

2014/11/22 23:09 柚月裕実 柚月裕実

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V6が今年のNHK紅白歌合戦に出場することが決まった。デビュー20年目にしてつかんだ切符に、Twitterではファンから歓喜の声があがった。「もっと早く実現してもよかったのでは」という声も少なくなかったが、いずれにせよ出場決定は喜ばしいニュースである。

選出された背景として、大河ドラマ『軍師官兵衛』で主演をつとめた岡田准一をはじめ、『あさイチ』に出演中の井ノ原快彦、「晴れ、ときどきファーム!」に長野、そして「みんなの手話」のナビゲーターをつとめる三宅健と、NHKへの貢献度の高さも決め手となったようだ。そこでV6のこれまでを振り返ってみた。


■デビュー発表の地は意外な場所だった

V6のデビューは1995年9月。今はなき六本木のディスコ「ヴェルファーレ」でデビュー発表を行った。メンバーはいまと変わらず、坂本昌行、長野博、井ノ原快彦、森田剛、三宅健、岡田准一の6人構成。

V6は二つのユニットに別れていて、『20th Century』(トニセン)は、坂本昌行、長野博、井ノ原快彦。『Coming Century』(カミセン)は、森田、三宅、岡田が所属。デビュー当時は色濃く別れていたが、個人活動が増えると共に境界線はなくなっていった。

リーダーの坂本は24歳という最年長でデビュー。その一方で森田と三宅が16歳、岡田は14歳という若さでデビューを果たした。いま考えるとトニセンも十分若いが、当時はまだ10代でのデビューが王道だった頃。坂本はデビュー前に一度、ジャニーズを辞めてサラリーマンに転じた経歴を持つ。8年もの下積み時代を経て、当時としては最も遅いデビューを果たした。

デビュー当時はけして恵まれた環境ではなかったV6。SMAP、TOKIO、KinKi Kidsなどの人気グループが肩を並べ、また歌番組の衰退期だったこともあり、アイドルの活動だけでは生き残れない時代を生き抜いてきたグループだ。

なかなか出場できなかった紅白だが、限られた組数、それもたとえジャニーズ枠があったとしても、その座を手にすることは容易でないことを物語っている。


■ジャニーズでもトップクラス?個性的なメンバーが揃うV6

V6のメンバーはジャニーズの中でも個人活動が活発なグループだ。

事務所を一度退所した坂本は、TOKIOの国分のサポートもあり、東山紀之の元で付き人として再出発した。黒子やバックダンサーを経て舞台俳優としての技術を磨いた。2013年には舞台「フランケンシュタイン」で恩人である東山とダブル主演をつとめるまでに成長した。

同じく俳優として高い評価を得ているのが森田剛。蜷川幸雄監督がオファーをして決まったという舞台『血は立ったまま眠っている』で主演に抜擢される。この舞台を見ていた宮本亜門からも熱烈なオファーを受け、そのまた2年後の2012年には再び蜷川監督が森田を起用。この経歴からも、演技の才能が高く評価されていることがわかる。

一方でキャスターとして開花したのが井ノ原。2010年に朝の情報番組「あさイチ」に抜擢され、有働アナとの息のあった司会ぶりの評判が良く、すっかり朝の顔となった。言葉にこそしないが、にじみ出る父親としての風格も手伝って、ジャニーズでも希少なパパドルの道を歩んでいる。

長野はグルメをとことん追求した。野菜ソムリエの資格に調理師免許の取得。さらにはグルメ本を出版するほどの食通ぶりを発揮している。先日の熱愛報道も、横浜中華街でのデートをキャッチされていたのがなんとも長野らしい。

三宅は手話番組や昼ドラ、バラエティとマルチに活躍。10代の頃、所ジョージから藤島親方を紹介してもらったのをきっかけにハマった大相撲。相撲中継では客席に座る三宅の目撃も流れてくるほど。衰え知らずな容姿と天真爛漫ぶりは健在だ。

岡田は言わずと知れた名俳優。『軍師官兵衛』では格闘技を極めたからこその迫真の演技を披露。どのグループよりも個性が光るV6だが、実はとても仲がいいと岡田が自身の著書『オカダのはなし』(マガジンハウス)で綴っている。

「ファンの方はご存知だと思うんですが、僕ら6人、趣味も視点もバラバラ。たとえば4人が“それいいね”となっても、2人くらい“う~ん”となる人が出てきたりする。そこで2人の意見をおいといて、多数決で決めちゃったりしないのがまたメンバーの優しいところ。みんなのそれぞの思い入れを理解しているし、なるべく気持ちをくみ取りたいと思っているから、延々と話し合いは続くという……。みんな優しいし、ケンカもしないし、仲が良いんです。」

個々の活動が多いだけに、コンサートなどで全員が集まるとみんなで積極的にコミュニケーションをとるという。10月にリリースした44枚目のシングル『Sky's The Limit』は、各所で「V6の真髄」と評されていた。デビュー当時を彷彿とさせるダンスナンバーで、細かくそして激しく変化するフォーメン―ションもぴたりと息が合い、V6の団結力や互いの信頼関係を物語っていた。

来年でデビュー20周年を迎えるV6。20代前半だったトニセンのメンバーもアラフォー、カミセンも30代になった。みんなすっかりいい大人だが、昔よりも垢抜けていて迷いのない強さを感じる。悲願の紅白では、この20年間で培った魅力をあますことなくぶつけて欲しいと思う。

(柚月裕実)