ジャニーズ事務所が本気出した…転売チケットに無効の判断!?
かねてから転売によるトラブルが後を絶たないコンサートチケット問題。
ジャニーズのコンサートは基本的に倍率が高く、入手困難なチケットを手に入れたい、そして誰よりもいい良で見たいと思うのはファン心というものだが、なぜか転売されているのは入手困難なチケットに良席。なぜだろう、転売する人に当たってしまう不思議……。
【もっとやれ】ジャニーズ事務所がコンサートチケットの転売阻止に本腰か
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「オークション等出品による当選取消し一覧」を掲載し、転売目的で購入・出品されたコンサートチケットを無効に。 pic.twitter.com/hIfvE4ubwf
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2014, 10月 28
ジャニーズに限ったことではないが、オークションやチケット転売サイトに出品されているチケットを頻繁にみかける。高額なやりとりに限らず、中には代金を振り込んだにも関わらずチケットが届かないなどの詐欺事件に巻き込まれるケースも報じられるなど、問題は深刻である。
こうした事象が後をたたないことを受けてか、ジャニーズのコンサート事務局が対策に乗り出した。ジャニーズのHPにはオークションなどへ出品して無効扱いになったチケットの詳細が掲載されている。現在対象になっているのは、Kis-My-Ft2と最もチケットがとれないと噂されている嵐のコンサートで、すでに200件近くのチケットが無効扱いになり、再抽選で別の方へ手配されたそうだ。
事件があとを立たない背景として、身近なところでは成立しない取引も広範囲に呼びかけられることもあって便利であること、そしてダフ屋によるチケットの取り締まりが強化されたことなども一因と思われる。
■ジャニーズチケットのしくみは?
ジャニーズの場合、チケットの多くはファンクラブ会員への販売だ。グループによってはプレイガイドでの発売もあるが、その場合でもまずはファンクラブ会員に先行販売される。郵便局にて支払いを以って申し込みとなり、当選した場合はチケットが郵送される。落選した場合は、後日返金の通知が届き郵便局で受け取る。チケット料金前払い制が主流。
当然生身の人間なので、都合がつかず別の人に譲るというのは起こりうることだが、払い済みのけして安くはないチケットだけに、譲ることでお金をムダにせず、空席もつくらないという循環が成り立っている。
■転売はどのようにして起こる?
良識あるファンの間では、自主的に定価で譲ることが常識でも、オークションや転売サイトでは定価以上の値がつけられることがほとんど。たとえば定価6,800円のチケットが10,000~15,000円なんてのは当たり前。アリーナ席やスタンドの最前列などの良席ともなれば5万円、いや20万円以上もの値段がつけられて出品されることも……。あまりにも高額なため、ファンの間でも度々問題視されてきた。
また、SNSなどを通して定価取引した場合でも、その相手が転売してしまうことも起きており、知らないうちに自分名義のチケットがトラブルに巻き込まれてたケースもあるのだとか。
FCでは1名義で、最大4枚まで申し込みができるので、例えば4枚当選したとして、2枚は自分と友達が、そして残りの二枚を他人に譲りそれがオークションなどで転売され、今回のような取り締まりにあえば、その名義のチケット4枚とも無効になる。
■ももクロはこうして転売を抑制した
チケット転売に頭を悩ませるのはジャニーズに限ったことではないが、新たな取り組みを導入したのがももいろクローバーZだ。「【顔写真登録】 『ももクロチケット』:日産スタジアム大会、ご入場におけるIC会員証 顔写真登録のお願い」として事前に顔の登録をする、顔認証制度を導入した。入場前に本人確認を行うようにしたそうだ。
また座席も当日にならないと席がわからないシステムにし、良席を謳った高額取引の抑制につながったとか。しかし本人に同行すれば本人確認をスルーできるという抜け穴を利用し、オークションには依然としてチケットが転売がなされていたとか。
良席と謳っての悪質な高額取引の抑制にはなったことと思われる。反対に「空席を作りたくない」「入れるだけで幸せ」という純粋なファン間でのやりとりがぐんと増えたのではないだろうか。
あまりにも強化しすぎると今度は入れなくなったことで出る空席対策など、運営サイド問題が振りかかることにもなりねず、よほど高額にならない限りは必要悪のような気もしてしまう。
しばらくは続きそうなイタチごっこ。純粋なファンが損をすることのないようなシステムの配備を願うばかりだ。
(柚月裕実)