TOKIO城島茂の輝きが止まらない、リーダーならではの苦悩の20年

2014/8/13 19:50 柚月裕実 柚月裕実





AneCan(9月号/小学館)に掲載されているTOKIOのリーダー・城島茂がかっこいい!

シャツに短パン、素足にローファーというまるで“石田純一”スタイル。次のページにはグリーンのサマーニットに白いパンツとスニーカー。イタリア人っぽいスタイルでとてもさわやかだ。

ステージの衣装でもなく作業着でもない、ラフでおしゃれなスタイルを見たのは久々かも。やっぱりリーダーはジャニーズだ。失礼かもしれないけれど改めて思った。43歳の城島リーダー、年々輝きが増していくその理由を探ってみた。


■平家派を経てTOKIOでデビュー

“リーダー”の愛称で親しまれてるとおりTOKIOのリーダーを務める43歳。1970年生まれ、奈良県出身。ジャニーズJr.時代は平家派というユニットに所属し、現・TOKIOの山口達也、国分太一、V6の坂本昌行らと一緒に、光GENJIなどのバックダンサーやバンド活動とマルチに活動していた。TOKIOとしてデビューしたのは23歳のとき。当時のアイドルは10代でデビューするのが主流だった頃。その当時、事務所で一番遅いデビューを果たした。

同じグループメンバーには10歳も年下の長瀬智也が加入した。やんちゃ盛りの長瀬をまるで自分の子どものように面倒みていたというエピソードを聞く。光GENJI、SMAP、TOKIOと続く中で、自分たちにしかないバンドスタイルを軸に人気を集めていった。


■城島がジャニーズで尊敬する人、東山紀之ともう一人は……

2011年の1月に放送された『中居のかけ算』(フジテレビ系)。MCの中居と、城島、そしてV6の坂本という、グループのリーダーが集まってフリートークを展開した。その中で城島はこんな事を語っていた。

城島「事務所で尊敬している人は東山さんとSMAPの中居正広」

中居「あはは(笑)それはヒガシくんに失礼だよ」

東山には「練習は本番のように、本番は練習のように」という仕事に対する姿勢やスタイルを学んだという。ジャニーズJr.時代は後輩だった2歳年下の中居に対しては、ある事件をきっかけに見方が変わったそうだ。

「夜、(中居が)調子悪そうな顔してて。真っ青で、顔。『大丈夫?中居ちゃん』『うーんダメだー』て言って、うちの社長と車のっけて病院連れてって。それが何回もあって。なんでそうやったんかって、ぱっと見たらノートが部屋の地ベタに落ちたって。ぶわーーってネタ帳。コンサートのMCとか演出とか。はぁーこいつ16歳でここまで考えて……。16よ! ノート一冊真っ黒に。それ見た時にこれは歳、関係ないわって。それまで“中居”って呼び捨てしてたけど、“中居ちゃん”ていうようになった(笑)」

陰ながら努力を続けていた中居の熱量に圧倒された城島リーダー。そこで先輩風を吹かし続けるでもなく、年下だろうが素直に相手を認める謙虚な姿勢に人柄が現れている。16歳の中居の努力も相当なものだが、血気盛んな18歳ながらにしてすっと身をひける城島リーダーだって立派だ。

当時は光GENJIが社会現象になるほどの圧倒的な人気を誇っていた頃。あまりにも大きすぎる先輩の後に続くのは容易ではない。グループは違えど、寝食を共にする寮生活を通して一緒に戦ってきた戦友のような存在なのかもしれない。

TOKIOのリーダーとしてグループでの立ち位置を聞かれると、
「怒ったりとか、こうしようとするリーダーではない。たぶんテレビ見てくださってるまんまのリーダー。情けなくてカナヅチで高所恐怖症で……。見たまんまのリーダー」と自己分析する城島。

そんな気がしていましたよ。この言葉には嘘、偽りがないと、ファンをはじめ視聴者も気がついているはじず。この低姿勢なところや、謙虚さがにじみ出るからこその人気なんだと思う。


■そろそろ気になる……リーダーの結婚観は?



前出の『中居のかけ算』(フジテレビ系)の続き。中居から結婚について聞かれた。

城島「結婚観。僕自身もともと結婚に対して憧れとかはずっと持ってきたけど」

中居「今までいた? 結婚を意識した人って」

城島「そりゃまあそういう風になればええなと思う人は毎回。そこまでは思うけど、実際は無理っていうのがやっぱ当時はあったからね」

中居「大人のTOKIOになってからは?」

そこ、そこが聞ききたいのだ。

城島「それはだから、そういうふうになればいいなと思ったけど、そこまで自分の意識が(なかった)……。じゃあほんま出来ますよってなったときに、振り返ったときにあそこまで考えてなかったんやろな実際は。でけへん状況やからそうできたらなって思ってるけど」

事務所の反対を押し切ってまで結婚したい人と出会っていない、ということなのか、それとも他に事情があるのか……。どちらにせよ、アイドルゆえの発言だった。結婚を思うようなタイミングできないことを、笑顔を少しだけ封印して真面目に答えていた。視聴者からすればそろそろ結婚を解禁しても……と思ってしまわなくもない。デビュー20周年の今年、コンサートツアーにマラソンのトレーニング、鉄腕ダッシュのロケと多忙な毎日。24時間走り続けるという自分との戦いの中で、もしかしたら心境に変化があるかも?


■「自分が頑張ればいい」チャリティランナーへの意気込み

8月30日~31日に放送される『24時間テレビ』(日本テレビ系)。チャリティランナー発表の瞬間をテレビで見ていたが、幕が下から上がるときにのぞいた足があまりにも美脚で、ランナーは女性だと思ったくらい。無事に完走できるのかと心配になるほどの美脚だった。

AneCanのインタビューで城島は「実は僕、ほぼスポーツをやらずに生きてきたんで」と語った。長距離を走った記憶は中1のときの1500m競走くらい、ジムも一ヶ月で退会したとか。そんなスポーツとは縁遠い彼が走ることを決めた。島に通う番組のロケ、20周年のライブツアーの準備、楽曲も自分たちで手がけることになったいま、とても多忙だ。

「ただ、一通り考えたあと、もうひとりの自分が、“おもろいやん!”とささやきましてね(笑)」どんな状況でもエンターテイナー気質は健在だ。「こんな僕にお話をいただけるなんて、ありがたいことですからね。運動オンチの40代がマラソンに初挑戦するなんて、初のリタイアにだってなりかねない…。」最後まで何があるかわらかないと語った。謙虚で肩肘を張らない、そして少し危なっかしい。だからこそ応援にも力がはいる。

いつも柔和な笑顔で、何をしても随所に穏やかな人柄がにじみ出る愛されキャラ。しかしリーゼントでギターを弾く姿もあれば、『坂崎 茂』でTHE ALFEEの坂崎幸之助との限定ユニットでアコースティック・ギターをかき鳴らす姿、鉄腕DASHで農作物を収穫する姿と、ギャップの激しさはもしかしたらグループナンバーワンかもしれない。



「今年は城島リーダーが走るから見逃せない」Twitterでは男女問わず、こうした声を多くみかける。後輩グループの関ジャニ∞がメインパーソナリティを務める今年の24時間テレビ。先輩として、チャリティランナーとしてどう華を添えるのか、みどころはたくさんありそうだ。長丁場となるマラソンでは、ケガもなく無事に完走することを願うばかりだ。


(柚月裕実)