2023/6/7 09:15
『推しの子』恋愛リアリティショー大きな論争「心の底から軽蔑します」

アニメ『推しの子』が連日話題を集めている。原作漫画の累計発行部数は800万部を突破し、YOSASOBIの主題歌が流れるオープニング映像が1500万回再生を記録するなど、若者を中心に絶大な支持を得ているのだ。
そして、大きな論争を呼んだのが、元女子プロレスラーの木村響子さんがTwitterで痛烈な批判をしたことだ。劇中で恋愛リアリティショーの出演者がSNSでの炎上と誹謗中傷により自殺未遂まで追い込まれる内容が、2020年5月23日に亡くなった娘の木村花さんのことに類似している、その命日に近いタイミングでの放送という“やり方”を「心の底から軽蔑します」とまで綴ったことは、とても痛ましいし、重い。
だが、それでもなお、アニメ『推しの子』を実際に観て(原作漫画も読んで)みれば、「観た(読んだ)人の心を傷つける」ほどの描写は作品には必要であったし、決していたずらにこの題材を取り上げただけではない、確かな信念を込めた誠実な作品であると心から思えた。この現実での論争でモヤモヤした気持ちを抱えたり、傷ついた(または傷つけた)人にこそ観てほしいと願えたのだ。
重ねて(前述したように無理には勧めないが)木村響子さんの批判と、それに対する論争にモヤモヤした方こそ、ぜひ『推しの子』という作品に触れてほしいと思う。劇中の文言のすべてを鵜呑みにするのもまた危険であるが、現実の芸能界にある問題を再認識し、自身のSNSの使い方を省みるきっかけにもなれば幸いであると日刊サイゾーは報じた。
編集者:いまトピ編集部