昨年5月に解散「惜しまれつつ解散」復活するのは嬉しい「インパクトは絶大」

今とあるCMがネットで話題となっている。それは日清食品のカップ麺「カップヌードル辛麺」のCMだ。
今回なぜ「辛麺」のCMが話題になっているのか。5月26日から公開された「カップヌードル辛麺」のCMに“白目漫才”で一世を風靡し、惜しまれながら昨年5月に解散したお笑いコンビ「ピスタチオ」が起用されているからだ。ピスタチオさんにそっくりな2体のフィギュアを作り、20日間もかけてコマ撮りしたダンスCMで、渾身の作品となっている。
しかもフィギュアだけではなく本物のピスタチオさんお二人も登場し、共演しているのだ。解散したコンビがCMに起用されるだけでも珍しい事だが、芸人を引退し、タレント業を始めた小澤さんが元のコンビとして、芸人として出演していることに尚更驚きだ。
「いつの間に解散していたの?」とこのCMが話題となったことで解散を知った人もいる一方で「どんな形でもピスタチオが復活するのは嬉しい」「久しぶりにテレビで見れて嬉しい」など、ファンだけではなく、一般視聴者からも好意的に受け止める声が多数上がっている。
これほど惜しまれつつ解散したピスタチオさんだが、解散した理由としては、当時まだまだ芸人として売れたいと思っている伊地知さんに対して、家族を守る為に今の状況を変えたい小澤さんが解散したいと申し出たことだという。
「まだまだ売れたい」「家族の為に芸人以外を」というこの二人の思いを見る限り、芸人「ピスタチオ」としては正直生活をしていけるだけの経済状況ではなかったように思える。白目漫才でブレイク後、人気が失速したことで舞台を中心に活動していたが、それだけでは食べていけるほど甘い世界ではなかったということだ。
「ピスタチオ」さんは“一発屋”という括りにされることが多いが、一発屋芸人の中でも一発の大きさに違いがあり、ピスタチオさんは一発屋芸人の中でも大きな一発を打ち上げた芸人と言えるだろう。何故なら今回のCMが話題になり、ニュースに取り上げられたというのが、当時「ピスタチオ」さんが与えたインパクトは絶大であり、今もみんなの脳裏に焼き付けられているということ。それが大きな花火を打ち上げた一発屋であったという確たる証拠だ。
「ピスタチオ」さんのような芸人は、ただネタが面白いからブレイクした芸人とは違い、そのネタに芸術性や面白さとは違ったインパクトがあり、当時の流行なども混ざり合い、ある意味「ファッションアイコン」としてブレイクしたと言える。このようなブレイクの仕方は唯一無二のもので、流行り過ぎて飽きられて一時人気が無くなったとしても、ただ飽きられてしまっただけで、その威力が無くなってしまったわけではないのだ。
そんなパワーを持つ芸人が、ひょんなきっかけで再ブレイクするのは稀なことではなく、至極当然なことなのだ。
これからは一発屋としてテレビに出た芸人が、自分の居場所を見つける為に新しいネタを探したり、テレビに出続ける為の隙間を探すのが当たり前ではなく、ブレイクしたその大きな一発でさらなるブレイクを見つけるのが当たり前の時代になるのだ。
二発屋、三発屋と呼ばれる芸人が出現し、瞬間的にブレイクした芸人が落ちぶれるのではなく、何度もブレイクし最後まで芸人を全うできるお笑い界になるよう願っている。さあ一発屋芸人の皆さん、再ブレイクする準備は出来てますか?と日刊サイゾーは報じた。
編集者:いまトピ編集部