2022/10/7 18:10

実質引退作、主題歌を松任谷由実にしたワケ

松任谷由実Amazon

今回のコラムの主役はシンガー・ソングライターの松任谷由実(1954年1月19日生れ)。今回取り上げたのは、10月4日に50周年ベストアルバム『ユーミン万歳』が発売されたからである。このアルバムはファン投票で選ばれたベスト50曲が収録。51曲目として、AI荒井由実と松任谷由実がデュエットする『Call me back』が新曲として発表された。ベストアルバムにも収録されている楽曲を自らの監督作品に主題歌或いは挿入歌として選んだアニメ界の巨匠二人。それは宮崎駿(1941年1月5日生れ)と庵野秀明(1960年5月22日生れ)である。宮崎駿が商業ベースでは実質引退作と思われる『風立ちぬ』(2013年)の主題歌に選んだ『ひこうき雲』。1972年7月5日のデビュー曲『返事はいらない』に続く2枚目『きっと言える』のB面として、1973年11月5日にアルバムからの先行シングルとして発売された。一応知らない世代に説明すると、レコードは片面の円盤の溝に針を通し再生される。裏表両方とも円盤の溝に音を記録出来る。そこでシングル盤の表側はレコード会社が特に推したい1曲をA面とする。裏側に少し挑戦的な内容の曲をB面に選ぶ傾向があった。当時、宮崎駿は東映動画を辞め二つのアニメスタジオを渡り歩きながら、忙しい日々を過ごしていた。実家は戦時中に飛行機の部品を製造していた会社だ。その影響で飛行機は大好きだったが複雑な思いも抱えていたようだ。飛行機は戦闘機として作られた。戦闘機に乗った若者達は特攻隊として死んでいった。飛行機のエンジンと気象条件によって生み出されるひこうき雲に若者の死を結びつけた『ひこうき雲』の歌詞は強く胸に響いたであろう。これらのユーミンの作品に、数多くのクリエイターもファンも刺激を受けてきたであろうと、いまトピが報じた。

宮崎駿と庵野秀明、アニメ界巨匠2人が選んだ松任谷由実(荒井由実)の50周年ベストアルバム『ユーミン万歳』にも収録されたあの2曲とは? - いまトピ宮崎駿と庵野秀明、アニメ界巨匠2人が選んだ松任谷由実(荒井由実)の50周年ベストアルバム『ユーミン万歳』にも収録されたあの2曲とは? - いまトピ

編集者:いまトピ編集部