ゲームにのめりこみ、生活に支障が出てしまう「ゲーム障害」。

WHO(世界保健機関)が新たな疾患として追加したことが話題に。その疾患についてまとめてご紹介します。
ゲームがやめられない『ゲーム障害』とは?本人に自覚がない場合も…

「ゲーム障害」について世界ではさまざまな議論が

いま、インターネットのゲームに熱中しすぎて、生活に支障がでている人が急増しています。

WHO(世界保健機関)が、新しい病気として「ゲーム障害」を国際疾病分類に追加したことが大きな話題に。

定義としては、オンラインゲームなどに熱中しすぎて生活に支障がでるというもの。

アメリカや韓国では、長時間ゲームを続けた結果、下半身がうっ血して、死亡した事例も報告されています。

ただし、ゲーム障害の研究は対象や方法に一貫性がなく、診断の判定ポイントも示されていないことから、今回のWHOの決定に異議を唱える専門家も。

「ゲーム障害」に関して、世界でさまざまな議論が沸き起こっているのです。

子どもは大人より依存しやすい

ネット依存の専門診療を日本で初めてスタートさせた国立病院機構久里浜医療センターの発表によると、ネット依存の専門外来を受診する患者の90%は、ゲーム、それもほぼ全てが、オンラインゲームに依存しているとのこと。

患者で最も多いのが中学生や高校生で、約半数にも及ぶそう。

平均年齢は19歳で、さらに低年齢化するとともに、30代40代の患者も増えているといいます。

中高生に多いのは、大人に比べて理性がきかないということが背景にあります。

理性を司る脳の部位は、年齢とともに成熟するもの。未成年の頃は大人に比べると理性の脳の働きが低いため、依存しやすいそう。

依存行動がひどくなると、よりこの脳の働きが悪くなり、さらに依存しやすいという負の連鎖に陥ります。

また、ゲームに依存しやすい背景には、オンラインゲームの特徴である仲間と協力してゲームをクリアするというところにあります。

仲間を作りプレイしていくと“自分は必要とされている”と感じやすくなります。

実社会でうまく人間関係を構築できなかった人は、よりゲームにのめり込むようになるのだとか。

また、ギャンブル性のある課金システムは高揚感を与え、依存につながる原因のひとつになります。

日常生活よりもゲームが優先になると障害に

ちなみに、「ゲーム障害」は、長時間ゲームをすること自体が病気というわけではなく、ゲームをやりすぎることで人間関係や仕事などに大きな問題が起きている場合にゲーム障害と診断されやすいとか。

例えば、ゲームをする時間や頻度がコントロールできない、日常生活よりもゲームが優先で、家庭、会社、仕事、学業などに重大な支障がでているなど。

こういった症状が1年以上も続くと「ゲーム障害」と診断される可能性が高いとされます。

しかし「ゲーム障害」や「ネット依存」は自己判断が難しいもの。新しい疾患だけに、診断基準も明確になっていません。

国立病院機構久里浜医療センターのHPでは、アメリカのKimberly Young博士によって作成された「インターネット依存度テスト」の翻訳版が公開されています。

気になる人は、チェックしてみましょう。

出展:「ゲーム依存の実態と課題」(視点・論点)

執筆/監修:株式会社からだにいいこと