2500g未満の低出生体重児が増えています。将来の病気リスクと予防法について解説します。

お母さんの栄養不足などで低体重赤ちゃんが増加

グルメ大国といわれる日本で、お母さんの栄養不足による赤ちゃんの低体重が問題になっていると聞いたら驚くでしょうか?

低出生体重児とは、生まれた時の体重が2500g未満の赤ちゃんのこと。日本ではその割合が増え続け、今ではなんと約10人に1人が低出生体重児として生まれています。

出生体重は子宮内の栄養状態を示すひとつの指標として考えられているもの。最近では早産でなく、予定日近くでも小さく生まれる子どもが多いのです。

そして小さい赤ちゃんは、将来さまざまな生活習慣病になりやすい素因を持って生まれることがわかってきました。

将来は高血圧・脳梗塞・冠動脈疾患などになりやすい

低出生体重との関連がはっきりしている病気は、高血圧、脳梗塞、冠動脈疾患、脂質代謝異常、2型糖尿病、神経発達障害です。

しかし素因があるだけでは病気を発症しません。運動不足、栄養やストレス過多等の望ましくない生活をすると発症リスクが高くなります。

これを「成人病胎児期発症起源説(DOHaD<ドーハッド>説)」と言います。

生活習慣病といえば、長年の生活習慣が引き起こす病気と考えられていますが、その多くが胎児期の栄養不足などがひとつの原因ではないかという説が有力になってきているというから驚きです。

お母さんが低栄養だと、赤ちゃんは、少ない栄養でも生きていけるよう遺伝子の働きを調節する仕組みを変化させて対応します。

胎児期に起こった低栄養による変化は元に戻りにくいのが特徴です。また、胎児は受精時からすでに子宮環境の影響を受けているため、妊娠がわかってからではなく、常日頃から栄養に注意しておくことも大事と言えます。

妊娠する前・妊娠中・生まれた後の食生活が大切

遺伝子の働きの調節には、さまざまな栄養素が関わっていることがわかってきています。

食事の量が減ると、そうした大事な栄養素は十分に摂ることが難しくなるので、妊娠したい人は無理なダイエットをしないこと。

しかし、低体重で生まれても、食生活や生活習慣に注意すれば、生活習慣病のリスクを低下させることは可能であることもわかってきました。

子どもの食習慣は、母親の食習慣の影響を多大に受けるもの。ですから、まずは女性が自分の食生活を整え、栄養・健康に気をつけることがとても大切なのです。

参照元
低出生体重児 | e-ヘルスネット 情報提供
マニュアル等厚生労働科学研究成果|厚生労働省

執筆/監修:株式会社からだにいいこと