口臭といえばよくあるのが、ニンニクの食べ過ぎ。しかしダイエットや内臓の病気など、さまざまな原因が。
内臓が悪いと口臭がクサくなる!? こんなニオイがしたら注意して!

ニンニクやお酒のニオイが血流にのって口臭に

口臭がある、というとかなり悪いイメージですが、実は誰にでもあるもの。

たとえば、朝起きたときや、緊張しているときは、唾液の量が少なくなることで口の中の菌が増え、ニオイの原因になるのです。

また、年をとると唾液の分泌量が減り、口臭が出やすくなります。また、食べ物によって口臭が出ることはよく知られていますよね。

ニンニクや玉ねぎ、ネギには、ニオイ成分の「アリシン」(硫化アリル)が含まれています。これが消化されて血流にのって肺に到達すると、呼気と共に出て口臭に。

長いと2日ほども残ってしまうこともあります。さらにお酒を飲み過ぎて、肝臓でのアルコールの処理が追いつかないと、血液にあふれて「酒臭い」状態に。

こうした原因の他、病気など、体内の異常な状態が原因の口臭も多くあります。ニオイのタイプと共にご紹介しましょう。

ニオイのタイプと口臭の原因

○腐敗臭=歯周病・舌苔

口臭で最も多い原因が「歯周病」です。なにしろ35歳以上の日本人の8割が何らかの程度の歯周病にかかっており、そのケアをしていない人の口からは口臭がもれているはず。

口内で細菌が繁殖したり、歯ぐきに炎症がおきることで腐敗臭につながります。一見、出血や腫れがなくても、歯と歯ぐきの間にできる「歯周ポケット」に菌がすみつき、内部で炎症を起こしていることも。

35歳を過ぎたら、虫歯がなくても定期的に歯科医に通うのが◎。

また、舌にできる「舌苔」が汚い場合も、腐敗臭の原因になります。ふつうの歯ブラシでは刺激が強すぎるので、舌苔専用のブラシで優しく磨きましょう。

ゴシゴシ擦ると味覚障害になったり、かえって舌苔が増えて逆効果なので、注意して。

○硫黄のようなニオイ=虫歯

虫歯は小さいとあまりニオイませんが、進行して神経まで侵されたり、つめものの奥が虫歯になったりすると、硫黄のような口臭に。

歯周病も同時に発生することが多いので、腐敗臭と硫黄臭が混ざって強烈な口臭になることも…。

昔、治療した歯の中で虫歯が進行することも多いので、定期的に歯科医でのチェックがオススメです。

○甘酸っぱいニオイ=ダイエット臭

過度なダイエットは口臭につながるから要注意! 長い間、空腹だったり、断食に近いダイエットで飢餓状態になると、甘酸っぱい口臭が出ます。

これは、飢餓の対応で、体内の脂肪をエネルギーに変えるために発生する「ケトン体」のニオイ。「糖質制限ダイエット」や「ケトジェニックダイエット」で、厳格に糖質を食べない場合も、同様の口臭が発生しがちです。

○腐った卵のようなニオイ=胃腸障害

よく胃が悪いと口臭がすると言いますが、これは胃から直接ニオイが上がってくるわけではありません。

不消化になった食物が腸内で異常発酵し、ニオイの分子が血流にのって肺から呼気として出てきて口臭に。

胃腸の調子が悪いと感じたら、生活習慣や食習慣を見直して、改善がなければ早めに病院へ行きましょう。

○カビのようなニオイ=肝機能障害

カビのようなニオイの他、ドブや排水溝のようなニオイ、あるいはネズミ臭とも言われる、かなり残念なニオイ。

本来は肝臓で解毒されるはずのニオイ成分が、肝機能の低下で分解されず、呼気から口臭として出てくるもの。

○アンモニアのニオイ=腎機能障害

腎臓の機能が低下していることにより、尿から排泄されるはずのアンモニアが残ってしまい、呼気を通して口臭になるもの。

腎機能が低下すると、他にむくみや、尿の量が減るといった症状もあるので、思いあたったらすぐ受診を。

口臭を予防するにはどうしたらいい?

ただし、口臭は自分ではなかなか気づきにくいもの。というのも、口と鼻は内部でつながっているので、いつも口臭にさらされていると鼻が慣れてしまい、ニオイを感じにくくなるのです。

自分では気づいていなくても、周囲に強い口臭をまき散らしている…という状態は、決して珍しくありません。親しい間柄でも、口臭があることを指摘しにくいということもあります。

時々、家族など気の置けない間柄の人に口臭がないか聞いてみたり、定期的に歯医者に通うといった対策で口臭を防ぎましょう。

執筆/監修:株式会社からだにいいこと


桐村里紗(きりむら・りさ)

【お話を伺った人】桐村里紗(きりむら・りさ)

内科医・認定産業医。
治療より予防を重視し、ヘルスケアをライフスタイルデザインと再定義し、生活者の行動変容を促すコンテンツ開発を行う。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)他。ニオイ解決WEBサイト『ナゼクサ.com』運営。