暑い日が続くとニュースで注意喚起されている熱中症。
汗が多いタイプの人と、少ないタイプの人ではどちらがなりやすいのでしょうか?
熱中症予防対策とともに解説します。
サラサラとした汗をかける人はなりにくい
高温多湿の夏で気をつけなければならないのが熱中症。
こまめに水分補給したり、体を休めたりなど、体調管理が必要です。
熱中症は、気温と湿度が高い環境に体が適応できないときに起こる症状の総称。
めまいや立ちくらみ、吐き気、筋肉痛や頭痛など、さまざまな症状があらわれます。
すぐに対処しないと、死に至ることも。
特に、真夏に屋外で1時間以上過ごす場合には、熱中症の予防に水分と塩分の補給が必須です。
また、日頃から熱中症予防に意識したいのが汗のかきかた。
汗が多い人と汗が少ない人、どちらが熱中症にかかりやすいと思いますか?
正解は、汗が少ない人なんです。
それは、汗をかくと体から熱が放出されるため。
ふだんからしっかり汗をかける体にしておくことが、熱中症予防対策にもなります。
しかし、昨今ではエアコンが完備された室内にずっといることで、汗を出す汗腺が退化し、自分で体温調節ができない体になっている人が多くなっています。
また、汗には2種類あり、サラサラした汗と、ベタベタした悪い汗があります。
いい汗は、さらっとして蒸発しやすく、効率的に体温調節ができます。
しかし、ベタベタした悪い汗は、蒸発しにくいため体温調節がうまくできません。
また、汗に体のミネラルなどが入っているため、こうした必要な成分を失いやすいという問題も。
こうした理由で、悪い汗の場合は、汗をかいていても熱中症になりやすくなります。
汗を出せる体をつくるために今日からできること
熱中症予防に、いい汗をかける体を作るためには、汗腺がしっかり働くようにトレーニングするのがおすすめです。
ふだんから、30分程度でいいので汗ばむ程度の運動をするように心がけましょう。
また、暑くて運動できない、運動が苦手な人は、お風呂で行う「手足高温浴」を。
湯船に、42~44度の高めのお湯を15cmくらい張り、手からひじまでと、足先からひざまでの体の末端をお湯につけます。
四つんばいのような姿勢で10分ほどつかり、一番汗腺が衰えやすい体の末端を温めましょう。
この体勢がつらい場合は、ひざ下だけを温める足湯でもOKです。
その後、さらに37~38度のぬるめのお湯で半身浴をすると◎。
体の深部が温まり、いい汗をかけるようになります。
そしてお風呂上がりは、うちわや扇風機の弱い風で自然に汗がひくのを待ちましょう。
どうしても冷房が必要な場合は、27度以上に設定を。
またトレーニングの前後は、水分補給を忘れずに。
ただし、冷えた飲み物は脳のセンサーが反応して汗をとめてしまうので避けて。
常温の水がベストです。
この手足高温浴や半身浴を3週間ほど続けると、体の汗腺が活性化していい汗をかけるように。
暑いからとシャワーですませず、湯船を活用して熱中症予防を行いましょう。
執筆/監修:株式会社からだにいいこと