学校や仕事に行かず、家に閉じこもるひきこもり。長期化するほど社会から孤立して学校や仕事に復帰するのが難しくなり、社会問題になっています。その原因をまとめました。
ひきこもりの心理。何が原因で『ひきこもり』になるの?

社会問題になっているひきこもり

ニュースでもたびたび話題にのぼるひきこもり。ひきこもりとは「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を指します。

過去に内閣府が行った調査では、15歳~39歳でひきこもっている人が54万人以上いるという発表が。

しかし、自治体の調査によると、ひきこもりの年齢層は40歳以上が一番多いともいわれます。また、家事手伝いや専業主婦でひきこもっている人は含まれていません。

そのため、実際にひきこもりをしている人数はさらに多いと考えられています。

また、ひきこもりの子どもを抱える親の高齢化も問題に。公共の支援がない中、親子ともに苦しい生活を強いられている人もいます。

ひきこもりの原因はひとつではなく、特定は難しいもの。学校でのイジメをきっかけに不登校を経てひきこもりになっている人もいれば、社会人になってからひきこもりになる人もいます。

一概には言えませんが、ひきこもりの原因とされるいくつかの要素をまとめました。

ひきこもりの原因とされるもの

◯自分に自信がない

「就職先が決まらなかった」「職場になじめなかった」などのほか、SNSなどで友人と自分を比較し、自分の生活が充実していないと自信をなくす人も。

自信がないことで、消極的になり人とのコミュニケーションも希薄になりひきこもりになってしまうケースがあります。

◯親の過保護、過干渉

子どもが自分で考えて行動する力が育たない理由に親の過保護、過干渉があります。

子どもが動く前に親がすべて用意してしまって育てられた子どもの多くが、精神的に幼く、問題が起こると人のせいにしてしまいます。

すると、社会に出て自立するのが困難に。家族に対してはわがままですが、外の人に対しておとなしく別の顔を見せます。それが、外の世界で気を使いすぎ、疲れることにつながり、ひきこもりに。

ただし、かつてひきこもりは「家が裕福だから」といったことを理由に挙げる人も多くいましたが、現在はこの限りではありません。貧困家庭にもひきこもる人が存在しているのが実情です。

◯コミュニケーションが苦手

ひきこもりの人のなかには、もともと一人が苦にならない、人とのコミュニケーションが苦手という人もいます。

内気な性格の人も多く、傷つきやすい面も。精神的な病気や発達障害が影響してひきこもりになる人、逆に長期のひきこもりから精神的に不調をきたす人もいます。

◯イジメを受けたなどのトラウマがある

学校や会社で嫌な思いをしたというトラウマが引き金になり、ひきこもりになる場合も。

気持ちを立て直して学校や仕事に行こうとしても、登校中や通院中に体調が悪くなってしまうという人もいます。

本人はがんばっていたのに体がついていかないという状況です。また、敏感な人は、何気なく人が言った言葉に傷つき、ひきこもりになる場合もあります。

◯プライドが高い

「自分はもっとできるはずだ」という根拠のない自信と、そんな理想の自分とはかけはなれた現状のギャップにストレスを感じ、ひきこもっている人も。

プライドが高いため、社会生活で実力を発揮できない自分にいらだち、社会生活を放棄してしまう場合があります。

ひきこもりが長期化することで、理想と現実のギャップは大きくなるので、長引くほどストレスを感じ、社会復帰にも時間がかかります。

ひきこもりの相談はどこにすればいい?

ひきこもりは、各人のケースにより違います。明確な原因がなくても、ひきこもる場合も。

ひきこもりは家族だけで解決しようとしてもなかなか難しく、逆にひきこもりを長引かせる場合もあります。

地域の保健所や精神保健福祉センターでは、ひきこもりの相談窓口を設置しており、本人でなく、ひきこもりの人を抱える家族が相談に行くことも可能です。

地域の相談センターを活用することで、適切なアドバイスを受けられますし、ひきこもりの人を支える家族が疲弊してしまうことの予防にも。

「恥ずかしい」などと後ろ向きに考えて家庭内で抱え込まず、解決の道を広く求めることが、ひきこもり解消につながっていきそうです。

執筆/監修:株式会社からだにいいこと