酪酸菌とオメガ3系オイルで花粉症は楽になる。過剰な免疫反応とアレルギー反応を抑えることが、花粉症を楽にするコツ。

そのために摂りたい食品も解説。
花粉症体質の改善ポイントは『腸と油』にある|食生活の見直し方

ライフスタイルを見直せば、花粉症体質は改善できる

立春を過ぎると、蕾がほころび、虫も這い出る季節なのに、憂鬱になるのは、花粉のせいではないでしょうか…。

ですが、「一度アレルギーを発症したら、一生治らない!」と悲観することはありません。

ライフスタイルの見直しで、花粉症体質は改善することができます。

腸内細菌の「酪酸菌」を増やして過剰な免疫反応を抑える

まずは、腸内環境。キーワードは、「酪酸菌(らくさんきん)」です。

腸内細菌の中の日和見菌である酪酸菌は、過剰な免疫反応を抑えるためにとても重要な働きをします。

免疫細胞といえば、細菌やウイルス、ガン細胞と戦ってくれる戦士のようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

一方で、花粉などの体に害がないものを誤って攻撃してしまうことで起こるのが、アレルギーです。

現代人を悩ませるのは、戦士たちが起こす過剰な戦いです。

その戦士たちに、体にとって害がないものは攻撃しないように、となだめる役割をするのが、平和維持的な役割をするTreg(ティーレグ)と呼ばれる抑制性T細胞です。

このTregを育てるのが、酪酸菌なのです。

野菜や海藻などに含まれる水溶性の食物繊維を摂取すると、腸の中でそれを酪酸菌が「酪酸」という成分に変えます。

この酪酸が遺伝子に働きかけることで、未熟なT細胞を、立派なTregへと成長させるのです。

酪酸菌は、一般的に誰の腸にもいるはずですが、エサである水溶性食物繊維がなければ勢力を失います。

水溶性食物繊維は野菜や海藻、雑穀類などに含まれますから、花粉症体質を変えたければこうした食品をモリモリ食べましょう。

アレルギー反応のアクセルとなる油を控え、ブレーキとなる油を

そしてもう一つ重要なのは、油です。

現代人は、アレルギー反応のアクセルとなる油の食べ過ぎです。それは、リノール酸(オメガ6系)という脂肪酸が多く含まれる、サラダ油やひまわり油、コーン油、紅花油や、マーガリン、ショートニング、加工油脂などです。

意識せずに外食したり、油や加工食品を買ったりしていると、まず口に入るのはこの油です。

リノール酸は、体内でアレルギー反応のアクセルとなるアラキドン酸という物質を産生します。これが、現代人のアレルギー反応を促進しています。

その逆で、アレルギー反応のブレーキとなるのは、αリノレン酸(オメガ3系)。

これを多く含むのが、最近流行りの亜麻仁油やエゴマ油、麻の実油などです。細胞の膜の原料になり、美容と健康に不可欠です。

腸と油を見直して、花粉症知らずの春を過ごしましょう。

執筆/監修:株式会社からだにいいこと


桐村里紗(きりむら・りさ)

【お話を伺った人】桐村里紗(きりむら・りさ)

内科医・認定産業医。
治療より予防を重視し、ヘルスケアをライフスタイルデザインと再定義し、生活者の行動変容を促すコンテンツ開発を行う。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)他。ニオイ解決WEBサイト『ナゼクサ.com』運営。