じっとしていられない、忘れ物が多いなどの症状が現れる発達障害「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」。

年齢ごとに現れる症状の特徴についてまとめました。
ADHD 注意欠陥・多動性障害(発達障害)とは? 年齢別に見る症状

ADHDの中でもさらに細かな分類がある

発達障害には、大きく分けて3つの分類があります。

注意欠陥・多動性障害は、その分類のひとつで、アメリカ精神医学会の診断名の略称であるADHDとも呼ばれます。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、症状によって細かく分類されています。

◯多動性・衝動性優勢型

・落ち着いて静かに座っていられない
・ソワソワして体が動いてしまう
・大声で一方的にしゃべる
・話し出すと止まらない
・自分のことばかり話す
・突然、不適切な発言をしてしまう
・順番が待てない

◯不注意優勢型

・忘れ物が多い、物をなくす
・集中力が散漫
・待ち合わせなど人との約束を守れない
・作業を最後まで終えられない

◯混合型

・「多動性・衝動性優勢型」と「不注意優勢型」の症状が混ざっている
・早期発見されやすい
・アスペルガー症候群との区別がつきにくく、ADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断するのが難しい場合もある

発達障害の診断を下すことができるのは、医師などの専門家だけ。

専門医でも、診断するのが難しい場合があります。

ほかの神経発達障害や知的発達障害、自閉スペクトラム障害との区別が難しく、何度も医療機関を受診する必要があり、1回で診断が下されることはほとんどありません。

大人になるほど、治療が困難になってくる

ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、年齢ごとに現れる症状に変化がみられます。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断される年齢の平均は、男子8歳、女子は12歳だと言われていますが、成人してから診断される場合もあります。

◯~1歳

出生後すぐにADHD(注意欠陥・多動性障害)の診断はできません。

見分けるのはかなり難しいですが、寝付かない、抱っこをいやがる、視線が合わないなどの行動が見られます。

ただし、これらは一般的に成長過程でみられることもあるので、気になる場合は専門家に相談を。

◯1歳~小学校入学

一般的に、小学校に入る前までにADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状が現れる子が多いと言われます。

他の子に乱暴をすることがある、我慢ができず癇癪を起こす、じっとしていられないなどの特徴がみられ、注意しても繰り返してしまいます。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)は合併症として、言葉の遅れがみられることもあります。

◯6~12歳

小学生になると、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状がはっきりと現れてくるため、診断が下されることが多くなります。

注意力が散漫、物忘れや物をなくすことが多い、人の邪魔をする、突発的な行動を起こす、友達と仲良くできずトラブルを起こすなど。

授業態度の悪さから問題視されることがありますが、本人は悪気がなく、怠けているということでもありません。

◯12~18歳

ADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状が治まるかわりに、学習障害(LD)や発達障害との合併症が目立つことがあります。

対人関係がうまく築けない場合は、自閉症との合併症が疑われます。

親・教師に強く反抗する、友人間でトラブルが多い、ルールに従えないなどの特徴が見られ、学力の低下から、不登校や引きこもりなどの二次障害が現れることもあります。

◯18歳~

ADHD(注意欠陥・多動性障害)の人の中には、成長につれて症状が軽くなったり、わからなくなったりする場合もあります。

逆に、子どもの頃は症状がなく、大人になってからADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断される人もあります。

職場では、順序立てて作業ができない、約束を忘れる、手間がかかる、長時間座っていられないなどの特徴が問題になる場合があります。

大人になって初めてADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断を受けた場合は、職場で理解を得るのが難しく、精神的に落ち込んでしまう場合も。

子どもより治療が困難になるため、投薬治療が行われる場合もあります。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと