美容・健康にも不可欠な水は選び方が大切です。1日1.5リットルは飲み物として摂ることが必要な水はからだへの影響が大きいです。水を選ぶ際のポイントなどをご紹介します。
年齢とともに水分保持力が低下。美肌やデトックスには1日1.5ℓの水が必要!

老化とは水を失って枯れること

食事を摂らなくても数週間は生きられますが、水を摂らなければ数日で死んでしまいます。つまり水は、生きる基本。また、若さの根本でもあります。
生まれる前、胎児は羊水の中で水に浸かりながら成長します。生まれたての赤ちゃんは8割が水分。それが大人になるにしたがって、だんだんと体の水分量が減っていき、成人では6割程度、高齢者になると5割程度に減少します。
赤ちゃんのお肌がプルプルなのは、水分保持力が高いから。年齢とともに水分保持力が低下して、ガサガサ、シワシワになっていきます。年をとることを枯れる」と言いますが、老化とはつまり、水を失って枯れることとも言えます。

からだの中での水の役割

ところで、それほど多く私たちの体内にある水分は、からだの中でどんな働きをしているのでしょうか。水のからだの中での役割は、
●必要な栄養素や酸素を運ぶ
●不要な老廃物を運び出す
●体温を調節する
●恒常性(ホメオスタシス)を維持する

などで、いずれも生命に不可欠なもの。水分不足はお肌がカサカサになるだけでなく、全身に大きな影響を及ぼすのです。
倦怠感や脱力感、様々なアレルギー症状や慢性的な痛みなどにも関連していることがわかっています。
また、多くの人は潜在的な脱水状態と言われています。水分を摂っているようでも、カフェイン入りの飲み物を摂ると逆に利尿作用で摂った以上の水分を体から追い出す恐れがあるからです。

飲み物として摂るべき水分は1日1.5リットル

では、1日にとるべき水分は? 私たちのからだからは、呼吸で400ml、発汗で600ml、排泄で1300ml程度と、1日にすると合計で約2.3リットルの水分がからだから出ていきます。
一方、プラスされる水分は、食事から摂る水分が600ml、代謝で産生される水分200mlの合計800ml程度。残りの1.5リットルは飲み物として摂る必要があるのです。
活動量が多い時や、汗をかく季節、熱がある時などはこれ以上の水分が必要になります。この場合、もちろん、カフェインや糖分などの入っていない水分のことです。カフェインは尿と一緒にビタミンB群やCなどの水溶性のビタミンやミネラル類も同時に排泄し、砂糖やブドウ糖などの糖質は、代謝の為にビタミンB1やミネラルを消費します。

毎日飲む水が体内環境を左右する

水はからだの半分以上を占めるため、毎日飲む水は体内環境を左右します。自分に合う水を選んで、それを飲み続けることが大切です。
一口に水と言ってもたくさんの種類があり、味も成分も違います。自分に合う水かどうかは、しばらく飲み続けてみて、体調がいいかなどチェックする必要があります。また、味の好みもあるでしょう。

例えばカルシウムやマグネシウムといったミネラル分の多い「硬水」は、ミネラルによるコクのある味が特徴で、肉料理との相性が抜群です。また、マグネシウムは便秘解消に効果的で、女性にうれしいデトックス効果が期待できます。
日本の土壌にはミネラルが比較的少ないため、一般的な水は硬水に比べてミネラル分の少ない「軟水」になりますが、「ナチュラルミネラルウォーター」「ミネラルウォーター」と表示されたものには微量のミネラル成分が含まれています。軟水は和食と相性が良く、出汁の抽出やお茶の香りも引き出しやすいのが特徴です。
また、炭酸水は、胃の血流を活発にして、胃酸の分泌を助けますから、食欲を増して消化を助けます。

水の体への影響を考えると、採水地も重要です。山が多い日本は、地層の天然ろ過装置でろ過された天然水が多く採れます。採水地は環境汚染のないキレイな土地を選び、なるべく地下深くから採水したものが安全です。ぜひ、ひと手間かけてホームページをチェックしてみましょう。

【参考】 『「美女のステージ」に立ち続けたければ、その思い込みを捨てなさい』(光文社)

執筆/監修:株式会社からだにいいこと

この記事は2016年10月に執筆されたものです。


桐村里紗(きりむら・りさ)

【お話を伺った人】桐村里紗(きりむら・りさ)

内科医・認定産業医。
治療より予防を重視し、ヘルスケアをライフスタイルデザインと再定義し、生活者の行動変容を促すコンテンツ開発を行う。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)他。ニオイ解決WEBサイト『ナゼクサ.com』運営。