夫婦間で議論のタネとなりやすい、“お小遣いルール”。同額がよいのか、収入などに応じて差が出て当然なのか、悩むところですよね。そこで今回は、夫婦間でのストレスフリーな“お小遣いルール”の決め方について考察してみます。

みんなどうしている?お小遣いルール

夫婦間での“お小遣い”。あなたは現在、自分のお小遣いに満足していますか? 「なんとなく不公平感が否めない」「日々の努力が報われていないような気もする」という声も聞こえてきそうです。さて、このお小遣いの割り振りについては十人十色でさまざまなルールがありそうですが、大まかに分けて以下のような取り決めをしている夫婦が多いようです。

夫婦一緒の“同額”制

こちらは、夫婦同額のパターン。月の収入から家賃や光熱費その他諸々の生活費を差し引いて、残った額を夫婦で均等に分ける方法です。夫婦共働き、あるいは夫婦どちらかのみが働いて収入を得ている場合、いずれにもこのパターンは見られます。

【メリット】
お互い、不公平感を感じたり遠慮をしたりせずに済む。

【デメリット】
共働きの場合、「自分の方がたくさん(あるいは主に)収入を得ているのに、なぜ小遣いは同額?」という疑問が片方に出やすい。

収入に比例した“格差”制

こちらは、夫婦どちらも何らかの仕事に就労していて、夫が正社員で妻がパート、あるいはその逆の組み合わせもこちらに該当します。この考えは「収入が多い=その分、労働量も多い」という視点に立っていることから、収入に応じてお小遣いの額に差が発生しているケースです。「我が家はそれぞれが収入の一割を自分のお小遣いにして、残りは家庭費としてキープしている。夫の手取りが30万だからお小遣いは3万、妻のパート収入は10万だからお小遣いは1万」といった分け方をする夫婦もいるようです。したがって、以下のようなメリット・デメリットが。

【メリット】
それぞれの労働に費やした時間的負担、心身的負担度合いに比例したお小遣いを手に入れることができる。

【デメリット】
「パートで収入が少ないとはいえ、家事や育児は自分がほとんど担って頑張っているのに」という“収入にならない部分での労働”が報われていないような気になってしまい不公平感が出る。

生活費は出し合い、残りは個々の“自由”制

こちらのケースは、夫婦双方にとってストレスフリー度が高いと言われているケースです。双方の収入に応じてまずは生活費を出し(例えば、収入が多い夫が所得の半分、妻が三分の一程度、といった具合)、残った分は各々が自由にお小遣いとして使うというもの。この場合、スマホやパソコン等、個人で使うものについてはお小遣いの中から捻出します。

【メリット】
生活費を除けば独身時代と同じような感覚で、自分のお金の管理がしやすい。

【デメリット】
外食などにおいては「それぞれが注文した分を割り勘にする」等、細かいルール決めをしておく必要も出てくる。

いずれにせよ、お金にかかわる問題は、夫婦と言えどシビアなものです。無用な争いの種やわだかまりを残さないよう、お互いが納得するまできちんと話し合ってルール決めをすることがマストといえるでしょう。例えばこれは私の個人的な考えですが、

(1)お互いの収入額を隠さず開示し合った上で、毎月の家賃や食費・光熱費・教育費等、“家族運営”のための資金として最低限の必須金額を算出する。

(2)その上で、お互いが個人として「心豊かに生活でき、なおかつ家庭や夫婦間の負担にならない程度の自由なお金」がいくら必要かを提示し合う。例えば、「俺は仕事上必要な書籍を買ったり、付き合いで飲食したりすることも必要だから、これくらいの小遣いは確保したい」「私も家事を365日休まず引き受けているのだから、リフレッシュできるフラダンス教室だけは絶対にやめたくない。その予算はほしい」といったように、具体的に譲れないもの、譲歩できるものをリストアップしてそれをもとに話し合う。

上記(1)(2)のプロセスを経てからお小遣いについてのルール決めを行うことで、お互いの本音を理解し合い、二人が最も納得するスタイルを導き出しやすくなるのではないでしょうか。

一生のことだから、じっくり話し合って納得を

お金の問題は、夫婦間においてもトラブルの原因にもなりやすく、だからこそ時間をとってお互いが納得するまで話し合ってルールを決めていくことが不可欠です。私の友人夫婦の中に、
「毎年、結婚記念日前後に時間をとって必ず夫婦で予算会議をする」
という例があります。お互いへの日ごろの感謝を伝えながら、将来の人生目標や子どもの教育、保険の見直しなど、普段なかなか時間をとってできない内容の話をするそうです。

夫婦の加齢や子どもの成長に伴って、お金の管理の仕方や予算繰りは変わっていくものです。「だからこそ、毎年の予算会議をしているの」というその友人は、「例えば子どもが成長してきて、今年はアウトドアライフデビューをさせたいなと思ったら、私たち夫婦のお小遣いをお互いに少し減らして、キャンプ費用として積み立てる。毎日の暮らしは少し切り詰めなくてはならないけど、その分、子どもが素晴らしい体験をして、私たちも一緒に新しい体験をして、それが何ものにも代えがたい財産になると思うとワクワクする」と言います。

夫婦間で本音を伝えあってお小遣いルールを作り、それを定期的に見直す。そしてルールの軌道修正が必要であれば、やはり二人でしっかり意思疎通を図りながらフレキシブルに決めていく。自分自身のために、家族のために、“お小遣いのあり方”を見直してみてはいかがでしょうか。

(文・なかたり)