保育所や幼稚園、小学校に入ってしばらくすると新しいお友達ができ、さらに時間が経つと子どもどうしのケンカが増えてきます。慣れ親しんだ子とは違ってしばらくトラブルが続くことも。悩む子どもに親はどう接していけばいいのでしょうか?

子どものケンカは子ども同士で解決?

子ども同士でケンカすることは時々あるけれど、学校などであれば先生が注意してくれることが多いですよね。でも、その場に先生や大人がいなければ解決しないまま引きずることもありますし、一度解決してもまた蒸し返してケンカすることもあります。

子ども同士で解決するには限界があるかも

低年齢のお子さんであるほど、自分のやりたいことを邪魔されたり自分の考え方を間違っていると言われたりすることを嫌がります。大人も同じなので当たり前のようですが、大人と子どもとで決定的に違うのは、嫌な気持ちを抑えられるかという点。

子どもは自分と他人の見た目の違いに気づくことはあっても、内面の違いを読み取るのはまだ難しく、さらにお互いの内面の違いを尊重しつつ意見交換をするとなると、至難の業。大人でも冷静に話し合うのが苦手な人は少なくありません。子どもは場数を踏んでいない分、むしろ苦手なのが当たり前といってもいいでしょう。

年上の子や大人の仲直りする様子を見たことは?

お子さんは、年上のきょうだいのいるご家庭で育ったり、スポーツクラブ・習い事でいろいろな年齢と過ごすことが多く、ケンカのあと仲直りする様子を何度も目にしたりしているでしょうか? あるいは、複数の大人が相談しあって物事を決めていくやりとりを見てきているでしょうか? こうした環境で育ったお子さんは、もしかしたら、他のお子さんに比べて「仲直り」のコツをよく知っているので、コミュニケーションに長けているかもしれません。

逆に、「きょうだいもいないし、よその子や大人と過ごす機会が少なかった」というお子さんの場合は、仲直りする手続きやイメージが持てていないかも?

例えば、私の娘が通った幼稚園の一つはいわゆるお受験対策の必要な大学付属幼稚園などではなかったのですが、事前に面接が必要でした。そのせいか、おとなしめな子が多く、ケンカをする様子を見たことがありませんでした。

後に、別の幼稚園に転園した際に、ケンカが多すぎて驚いていました。「ケンカしてはいけない」「ケンカするのはおかしい」と思っている一方、「仲直りができる」ということや仲直りする方法を体験する機会がほとんどなかったのです。

ケンカを理解し、予防する

では、子ども同士ではケンカの解決が難しく子どもが悩んでいるとき、子どもにどう働きかけたらいいでしょうか?

子どもの目線と大人の目線

子どものケンカの解決のためには、まず何があったかを知らなければなりません。このとき、子どもの目線で話を聞くのが大切です。

話を詳しく聞いていくうちにいろいろ予想がついてしまって、つい「それは自分が悪いのが原因なんじゃないの?」と問いただしてしまいたくなりますよね。しかし、子どもは友達とケンカしたときに感じた悔しさや悲しさ、助けてもらえないさみしさ、わかってもらえないモヤモヤした気持ちを家に持ち帰ってきています。まずはこれを受け止めてあげましょう。

もし「これはちゃんと事実確認をしたほうがいいな」と思うときは、学校などの先生に連絡帳やお手紙などで質問してみます。先生から聞くと、意外と子どもの話とは違う展開であることもあります。大人の目線で見ると「なぐさめれば大丈夫そう」と思える小さな出来事である場合もあります。

いじめなど深刻な出来事の気配がないようなら、子どものストレスを解消してすっきりさせましょう。

子どもたちの間にも相性はある

「みんなと仲良く」といった目標のある学校などが多いですが、実際、子ども同士でも相性の良し悪しがありますよね。仲良くするといっても、常に無理して相手を優先する必要はなく、イヤなことはイヤと言ってしまったほうが上手くいくことも多いです。

自分の気持ちを表現するのが難しいと感じているお子さんには、気持ちの伝え方を練習する本やソーシャルスキルを学ぶ本がおすすめです。イラスト付きで子どもにもわかりやすい内容になっているものもあります。娘と私も親子で一緒に読みましたが、ケンカの予防につながっている印象です。

気持ちは味方、考えは第三者でいてあげたい

子ども同士のケンカを目にすると、自分の子どもを守りたい気持ちや、自分の子どものダメさ加減にがっかりする気持ちなど、場合によっていろいろな思いに揺り動かされてしまいますよね。しかし、いま困っている子どものために、解決の方法や今後のケンカをどう避けていくのかを考える冷静さも必要です。

親である私たちも、話を聞ける余裕を持てるように、自分を大事にしていきたいですね。

(文・竹原万葉)