モラハラ夫『ベッドの下に…』従順な妻に仕掛けた「信じがたいワナ」…そんな仕打ちがあり得るのか

■ゴミを捨てるか捨てないか。従順な妻にモラハラ夫が仕掛けた「信じがたいワナ」
さて、モラハラ夫には特有のパターンがあります。Bさんの夫も例に漏れず「モラハラに周期がある」「機嫌のいいときと悪いときの差が本当に激しい」タイプでした。
機嫌のいいときは本当に優しく、Bさんに対しても思いやりを持って話をしてくれます。でもモラハラ時期の夫は、本当にひどいものでした。
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「私が部屋の掃除をしていたときのことです。夫の部屋はベッドをととのえて掃除機をかけるだけにして、ほかのものはいっさい動かさないようにと言われていました。もちろんその日も掃除機だけをかけ、シーツを替え、ベッドをいつも通りととのえていました」
そのときBさんは、ベッドの下に丸めてくしゃくしゃのゴミを見つけました。何もいじらないようにと言われていたものの、無意識にそのゴミは拾って捨てました。
「本当に無意識だったのです。でも帰宅した夫は『部屋のもの何も動かさないようにって言ったよな』と私を睨むのです。机の上も本棚もいっさい動かしていないので、『動かしていません』と返事をしましたが、『ベッドの下に丸めた紙があったよね。それがなくなっているけど』と鬼の首を取ったように責め立てます」
Bさんは自分の顔色が変わっていくのがわかりました。確かに、無意識とはいえ、そのゴミを捨てた記憶がありました。でも、ゴミがどうしたの?なんでそんなことを言われる?と、意味がわかりませんでした。
「『ゴミでしょ』と恐る恐る答えた私に、夫は『何もいじるなって言っているのに、それもできないのか。あのゴミはキミが本当に俺の言いつけを守れるかどうかのテストだったんだ』と言い出しました。『キミはいつも家にいて掃除や洗濯、育児をしているというよね。だから僕はキミに生活費を渡して不自由ない暮らしをさせているだろう。でもキミは僕のことを尊敬もしていないし、大切だとも思っていないね。だから何も触るなという約束一つ守れないんだろう』」
それがゴミであったからこそ、何も考えず無意識に拾っていた。いうまでもなく、これは常識に照らして家の中を清潔に保つための当然の行為です。でもモラハラ夫はおかまいなしにBさんを責め続けました。
「キミは信用できない女だね」
「キミは妻失格、母親失格」
「キミは嘘つきだ」
「夫は私の心がえぐられるような言葉を次から次へと私に浴びせます。私が事情を話そうにも声を出すチャンスすら与えず、そればかりか『なぜこんな女を妻にしてしまったのか、自分の人生の最大のあやまちだ』とまで言うのです。ゴミを一つ拾って捨てただけでここまで言われるなんて。私はそんなにひどいことをしたのでしょうか」
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結婚生活をスタートしてから25年間、このような夫との暮らしを延々と我慢してきたBさん。とうの昔から心を病んでいますが、体調を崩して朝食を作ることができなければまた責められるので、気力だけでなんとか毎日家事をこなしています。あと2年たち、下の子が大学を卒業したら離婚することだけを生きる希望にしています。
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モラハラはわかりやすい暴言を浴びせるだけではなく、Bさんの夫のように理詰めで揚げ足をとり、手を一切あげることなく心をつぶしにくるタイプもいます。知能が高い人によく見られます。しかし、どんなタイプのモラハラであれ、すべてはDVであり、幸福に生きる権利の蹂躙です。どうかひとりで悩まずに、相談できる相手を見つけてください。
オトナサローネが伝えています。
編集者:いまトピ編集部