『にじいろカルテ』主演・高畑充希の動作がぎこちなく見える原因が分かった!

2021/2/24 22:00 龍女 龍女


『にじいろカルテ』の中で具体例にあげると。
東京で医師として挫折した主人公紅野真空が虹之村で成長していく過程を見せていく。
今回の脚本家、岡田惠和の一番の代表作を例に挙げながら解明しよう。

今回の『にじいろカルテ』は岡田惠和初の医療モノと宣伝されているが…

朝ドラ『ちゅらさん』 (2001)

ヒロインの古波蔵恵里(国仲涼子)は看護婦さ~
(翌2002年に看護師に資格名が変わる)

続編の『ちゅらさん4』までに主な舞台が東京から沖縄の離島に移っている。
あのドラマは沖縄と東京を結ぶホームドラマのイメージが強いが、医療ドラマでもある。
実はここで描ききれなかった地域医療を別の形で繋いだ作品とも解釈できる。

さて、岡田惠和は今回なぜ高畑充希を起用したのか?
高畑充希は朝ドラ『とと姉ちゃん』 (2016)では、実在の雑誌『暮しの手帖』を作った大橋鎮子がモデルの主人公・小橋常子役を演じた。
小橋常子は生涯独身だったが、設立した『あなたの暮し社』(暮しの手帖社)には社員として妹たちもいた。
妹家族とも同居して、その中で発見した生活の有り様を雑誌に反映したので、仕事と家族が地続きのドラマとして描かれていた。
このように高畑充希はホームドラマの経験も豊富(他に『過保護のカホコ』など)な主役として採用されたのだろう。
岡田惠和の今回のドラマは医療モノであるが、医療従事者が疑似家族となってホームドラマの側面を出している。
『とと姉ちゃん』にあったお仕事ドラマにして、ホームドラマである二重性が共通している

高畑充希は本質的に舞台のミュージカル俳優である。
初期の代表作は2007~2012まで務めた『ピーターパン』がある。
筆者は舞台は観ていないが、ポスターで何となく名前は認識していた。
『ごちそうさん』のあの『焼き氷ありますの唄』を観て、
「ピーターパンした人!」と画面上に叫んでしまった。

ドラマの公式動画では主要3人が歌う場面が発表されている。今後、高畑充希扮する真空が劇中で村人の前で歌を披露する場面はあるのか?期待している。



高畑充希は、ミュージカルでもTVドラマの演技でも通用する希有な存在だ。
だが筆者には、歌って演技している姿が自然体であるように見える。
台詞を話すだけの演技では、感情がまっすぐ表現しきれず、ぎこちなく見えてしまうのだ。

※参考文献『みんなの朝ドラ』木俣冬(講談社現代新書)

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写真:タレントデータバンク
高畑充希|1991/12/14生まれ|女性|AB型|大阪府出身)

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