除夜の鐘って誰でもつけるの!?……平成最後に煩悩を捨てよう【ファンシー絵みやげ】(1/3)

2018/12/28 12:00 山下メロ 山下メロ


■ 除夜の鐘の意味

年の瀬も深まり、いよいよ大晦日が近づいてきました。大晦日といえば年越しそばに紅白歌合戦、そして何より除夜の鐘ではないでしょうか。NHKで紅白歌合戦の後に放送される番組「ゆく年くる年」でも除夜の鐘とともに各地の様子が放映されますね。もともとは年を除去する大晦日のことを「除日」と呼んでいたため、その夜なので「除夜」という言葉が使われています。



除夜の鐘を撞く回数が、煩悩の数と同じ108回というのは有名な話でしょう。六根と呼ばれる、五感+第六感(ここでは心)という6つの人間の感覚をもとに、3つの状態(良い、悪い、普通)、2つの状態(きれい、汚い)、3つの時間軸(現在、過去、未来)を掛け合わせることで6×3×2×3 = 108という数になるのです。


↑愛知県・久國寺にある岡本太郎作の梵鐘

ちなみに数珠の数も、この煩悩の数である108からできています。僧侶の持つ長い本連数珠は108個の珠で出来ていますし、一般的な小さい片手数珠でも108の数の整数分の一の数、またはところどころにある大きい珠が大きい数を示すなど、108からきているものが多くあります。数珠には人間の煩悩を振り払うという意味があり、特に大晦日の除夜の鐘は煩悩の数だけ鐘を撞き煩悩を除き去り、新しい年を迎えようという意味を持つのです。


■ 除夜の鐘って誰でも撞けるの?

ほっといても勝手に聞こえてくるイメージのある除夜の鐘ですが、通常はお坊さんがつくこの鐘を一般人がつけるお寺もたくさんあります。著名な寺を除けばほとんどが無料ですので、ぜひ近所のお寺などにつくことができるのか確認し、除夜の鐘を体験してみましょう。108回ついたら終了してしまうことも多いので、人気のお寺などでは整理券の配布時間などを確認すると良さそうです。

ちなみに大晦日のうちに107回ついて、最後の1回は年が明けてからつくというのが正式なようで、これを採用しているお寺さんが多いようです。

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