デブのくせに…自分を棚に上げてしまうデブへ。「他人に害を与えなければ思想は自由だ」

2018/8/4 18:00 小林 潤奈 小林 潤奈


最近心にもお金にも余裕がありません。

こんにちは、小林です。


本日もお便りいただいております!

いつもみなさんありがとうございます。



ペンネーム「ぼた餅」さん


『私は160㎝93㎏のデブです。

なのに明らかに自分より痩せている人を見て、

「あの人足太いな」
とか「背中に肉ありすぎやろ(笑)」などと思ってしまいます。

どうすれば良いでしょうか?』





すっげーーーーーーーーー分かる。






本当によく分かります。

デブのくせに、客観的に人様の身体を傍観しては「あの人笑うと二重顎やば」とか思っちゃう。

一方で私の顔は、笑ってもいないのに顎下に枕みたいな肉を携えている。



私レベルになると、飛行機などで使われるネックピローは必要ないですからね。

顎下と首回りの肉で自家製ネックピローを作れるので。






話を戻します。


ぼた餅さんのように自分のことを棚に上げて人に何か思ってしまうことは、デブ関係なく当てはまる人多いのではないでしょうか。


そしてそういう人を見て「自分のこと棚に上げてんじゃねぇよ」って思う気持ちさえもまた棚上げ。

棚上げに次ぐ棚上げ。



もう棚の在庫がすごい。IKEAよりすごい。



更に世知辛いことと言えば、棚上げしている「デブ」と「ブス」に関して世論はめちゃくちゃ厳しい。



例えば数学の点数6点の人が20点の人を笑った場合、

「自分のこと棚に上げて物言ってんじゃねぇよw」

くらいだとします。なんならちょっと周囲にウケる。



一方ブスやデブが同レベルのブス、デブ。

またはそれ以下、それ以上の人に対して「ブスだなあ(またはデブ)」と言った場合、

「死ね!!!!!!!!!!!」

になるわけです。こっわ。




過去に、某アイドルが太ったという話題で女子たちで盛り上がっていた時に私も波に乗っかって「ね!めっちゃ太った!」と言ったんですね。

そしたら、私が地雷を踏んだかのような顔にみんな一斉に変わったんです。

練習したんかと思ったほど一斉に。

すごいシンクロ率。



「いや…お前…言っていいことと悪いことがあるやろ。」みたいな空気になっちゃったんですよね。


すごい怖かったです。泣くかと思った。



「な~んちゃって!デブの上から目線ジョーク!☆」



と、すぐさま固まった空気の緩和剤を処方したんですけど、空笑いみたいなポソポソとした笑いしか起こらなかったです。


江戸時代だったらその場で切腹させられてた。

よかった、平成で。



でも、でも聞いてほしい。




デブがデブって言うのは、
そんなにダメなことですか!?!?





デブだからって自分の体重以下の人をデブと言ってはいけない、なんて法律はない。


たとえ自分より痩せていても「(自分よりは痩せているけど)デブだな」と判断できる目は持ち合わせているんです。




「デブ」と思う基準は千差万別だとしても、誰がデブで誰がデブじゃないか分かるんです。



分かりやすく言うと、

たとえばあなたのおでこにでっかいニキビが1つあったとして、そしたらドラマに出ていた吉岡里帆のおでこにもプチっとニキビがありました。



「吉岡里帆おでこにニキビある(笑)」



はいこれ!!!

この感覚です!!!



いくら自分より小さいニキビだったとしても、ニキビがあることは分かります。

それを「いやいや、私より小さいニキビだから…すみませんでした。私に権利はありません。飛び降ります。」ってなることはない。

せいぜい「でもワイのニキビの方がドでかいし、ワイの方がずっとブスや~~!!!」くらいのテンションじゃないですか。

だからその吉岡里帆のニキビの感覚と一緒で、自分の価値観で「デブだな」という感想を言っているだけであって、自分がデブということを忘れているわけではないんです。


「一旦自分のことは棚に上げておきますけど、棚の上にあげた自分がデブという事実は絶対忘れていません。」


という気持ちで言っているんです。



なんならぼた餅さんのように「どうすればいいですか」という「こんな自分ですみません」という気持ちはきちんと持ち合わせています。



どうだ!!謙虚だろうが!!!!!!!



そこらのナイスバディが白い目で語ってくるような「デブだな」より、もっとずっと謙虚だろうが!!!



自覚症状がないデブが、本人に「足太いよ」と言うわけでもなく、自分の心の中で「あの人足太い」と思ってそのまま心の中で処理する。


地産地消。


地産地消デブなわけですよ。誰に害を与えているわけでもない。

なんなら「どうすればいいですか」とプチ悩み、自分にちょっと害与えているくらい。



謙虚だろうがよ!!!!!!!!



1つの発言で「誰かの永遠のコンプレックスになってしまう」という恐ろしさを分かっているから、直接本人に言ってしまうようなデリカシーの無い人じゃない。

もうそれで、立派じゃないか。ね、いいでしょう。



そういうデリカシーの無い人より、ぼた餅さん、そして全国のぼた餅ジュニアたち、君たちの心はずっと謙虚だ。





【結論】


自分をデブだと理解した上での発言

ということが大切。


思想は自由。


ただし誰かを傷つけず、害を与えず、自分の中で処理しなさい。

さて、今日はここまでです。




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みなさん是非買ってください。本当に。

どうぞよろしくお願いいたします。




(小林潤奈)