世界遺産登録！…長崎・天草・潜伏キリシタンと「ファンシー絵みやげ」（2/2）
■ 大浦天主堂での信徒発見
その後、反乱軍に参加したキリシタンたちは幕府によって処刑され、禁教策や鎖国もより強固になっていきました。そのため、反乱軍に参加しなかったキリシタンたちは今までよりも身を潜めて信仰せざるを得なくなりました。その中で、慈母観音像を聖母マリアに見立てた「マリア観音」に代表されるように、神道や仏教の信者に見せかけながら信仰を続けていったのです。
↑大浦天主堂のキーホルダー。
そして幕末1865年、長崎にカトリックの教会堂・大浦天主堂が建立され、その年に見学に訪れた浦上の女性が隠れキリシタンであることを神父に告白しました。これは「信徒発見」と呼ばれ、今回の世界遺産登録の最後がこの大浦天主堂なのです。
↑シスターとバテレン（宣教師）のレザーキーホルダー。背景は大浦天主堂。
↑月型キーホルダー。遠眼鏡を見るバテレンの後ろにも大浦天主堂。
↑六芒星型キーホルダー。ダビデの星と宣教師＆大浦天主堂はミスマッチ！？
↑星月鍵型キーホルダー。カップルの後ろに大浦天主堂。カップルが何かを持っているが、何を持っているのかまったく分からない。
↑長崎キーホルダー。ウキウキエキゾチックタウンと書かれている。確かにチャイナタウンとチャイナ服カップルはエキゾチックだが、そこにも大浦天主堂。確かに大浦天主堂もエキゾチック。
このように長崎のキーホルダーではとにかく大浦天主堂が大定番なのです。ファンシー絵みやげの売られた時代でこれだけ重要な建築物として描かれていたものが、今回の世界文化遺産登録で、より一層注目を集めることでしょう。
では、最後にこちらをご覧ください。
「御用だ！御用だ！」といった雰囲気の提灯型キーホルダーの真ん中に長崎奉行所の文字。
この部分をクルッと裏返すと……
またも大浦天主堂！！！！！
和風建築のはずの長崎奉行所はどこへ！？！？
長崎の大浦天主堂推しが異次元の領域すぎる……
そして「ロマンと優しい町 ス・テ・キ」
では、また次回。
（文と写真：山下メロ）
■ 保護のお願い
私は全国の観光地で保護活動を行っていますが、現地から消滅したファンシー絵みやげについては、皆様の家に残されたものが頼りです。もしご実家などの学習机の引き出しの中に眠っているものなどが見つかりましたら、是非ともご一報ください。ハッシュタグ #ファンシー絵みやげ での報告も待ってます。
《トーク出演のお知らせ》
加賀温泉郷フェスティバル2018の前夜祭にて、北陸や温泉のファンシー絵みやげを紹介するトークを行います。
加賀フェス前夜祭 in 葉渡莉
7月20日（金）夜
LIVE：寺嶋由芙／中嶋春陽／asuka ando／桶～ストラ
DJ：ゆけむりDJs
《展示会参加のお知らせ》
鞆の津ミュージアム企画展『⽂体の練習』
会期：2018 年6 ⽉30 ⽇(⼟) 〜 9 ⽉2 ⽇(⽇)
休館：⽉・⽕ （祝祭⽇は開館）/ ⼊場無料
会場：鞆の津ミュージアム（福⼭市鞆町鞆271-1/TEL：084-970-5380）
鞆の津ミュージアム Webサイト
《番組出演のお知らせ》
ライムスター宇多丸さんのラジオTBSラジオ「アフター6ジャンクション」に生出演いたしました。
放送はTBSラジオWebサイトの記事、もしくはラジオクラウドのアプリにて無料で聴くことができます。TBSラジオの中から「アフター6ジャンクション」を探してください。
TBSラジオの記事
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《番組出演のお知らせ》
ラジオ関西『金原みわの珍人類白書』にファンシー絵みやげ研究家として出演しました。
放送はラジオクラウドのアプリにて無料で聴くことができます。ラジオ関西の中から「金原みわの珍人類白書」を探してください
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《記事掲載のお知らせ》
都築響一さんのメールマガジン「ROADSIDERS' weekly」に、私の記事が掲載されています。
ROADSIDERS' weekly 2018年03月14日 配信号 帰ってきたファンシー絵みやげ（写真・文：イチゴドロボウ）
《書籍発売のお知らせ》
ファンシー絵みやげ初のガイドブック『ファンシー絵みやげ大百科 忘れられたバブル時代の観光地みやげ』（山下メロ・著／イースト・プレス刊）を全国の書店で発売しています。
『ファンシー絵みやげ大百科 忘れられたバブル時代の観光地みやげ』（山下メロ・著）
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