その手があったか!逆転の発想…目からウロコの「ファンシー絵みやげ」(1/2)
■ 神戸のファンシー絵みやげキャラクター
1980年代から1990年代にかけて日本中の観光地にあふれていた雑貨みやげ。中でも二頭身にデフォルメ・擬人化した漫画的表現のキャラクターと手書きやローマ字などで書かれた文字を印刷した商品群をファンシー絵みやげと呼んでいます。
しかし、いわゆる「ご当地キャラクター」になりうる観光資源がないと、商品に印刷するキャラクターイラストが作れません。今回は兵庫県・神戸のご当地キャラクターについて見て行きたいと思います。神戸といえば港町なので船長さんのモチーフがほとんどなのです。
↑神戸にある北野異人館のマグカップ&ソーサー。船長さん風である。
↑神戸アメダス湿度計キーホルダー。なぜ船長さんはみんなもじゃもじゃヒゲにパイプなのか。なぜ傘をさしているのか。
↑神戸レザーキーホルダー。やはりヒゲパイプ……というかパイプが宙に浮かんでいる!? 右手で持っているにしてはあまりに不自然……。
はい、このように神戸には、これといったキャラクターにすべき人物や動物がおらず、船長さんキャラクターがほとんどなのです。しかし、こういったイラストは横浜や長崎でも似たようなものが見られ、真に神戸のキャラクターと言えるものではありませんでした。
さらに収録前に神戸は北野異人館周辺でファンシー絵みやげを保護しました!風見鶏の館の前でも記念撮影。独自のファンシー絵が看板に残る店も! #ファンシー絵みやげ #ファみ活 pic.twitter.com/aZcRE4wPrm
— 山下メロ(ファンシー絵みやげ大百科) (@inchorin) 2018年4月11日
このような感じで春ごろに神戸・北野異人館を調査しましたが、やはり船長のモチーフばかり見つかりました。中には当時のオリジナル船長イラストレーションが看板に残っているお店もございました。
しかし見ていただきたいのは、この有名な「風見鶏の館」です。船長に比べると「神戸ならでは」のイラストではあるものの、やはり元が元だけに非常にリアルな仕上がりのものが多いのです。