天狗に狸に鬼に竜…「ファンシー絵みやげ」で振り返る妖怪ブーム(2/2)

2017/5/5 12:00 山下メロ 山下メロ



■ 唐笠お化け

妖怪らしい妖怪として「ゲゲゲの鬼太郎」でも重要な役割を果たしている唐笠お化け。こちらもファンシー絵みやげで発見されております。


↑メインは「MY NAME IS ぽこねん」という小坊主のようだが、サブキャラにしても唐笠お化けは珍しい。

■ 鬼

昔話に出てくることの多い妖怪です。ただイラストとしてはファンシーにしづらいこともあり、桃太郎と一緒に描かれることは稀であり、岡山や倉敷ではほとんど見かけません。反対に鬼にまつわる観光地ではさまざまな鬼のイラストを見ることができます。


↑北海道登別温泉ではキーホルダーひとつとっても色々な鬼のイラストが使われています。


↑ドリフターズの雷さまコントのような味わい深いイラストのミニ暖簾(のれん)。


↑群馬県は鬼押し出しのオニたんミニタオル。登別のキーホルダーと同じイラストである。


↑神奈川県・相模湖で売られていたコルクコースター。鬼のマスコットが乗っている。鬼にまつわる場所ではないのに、なぜかSAGAMIKOの判子を捺して売られていた。

■ キツネとタヌキ

昔話において、他のものに変化するなどして、人を化かすのがキツネとタヌキです。葉っぱを頭に載せて変化するという設定が良く使われますね。ファンシー絵みやげは、北海道のキタキツネから始まり全国に波及したため、一番数が多いモチーフがキツネで、対してタヌキは極端に使用例が少ないのです。ただし妖怪というカテゴリにおいては、どちらも数えるほどしか確認できていません。


↑群馬県伊香保・榛名のキーホルダー。DORONPA FOXとDORONPA TANUKI。IKAHOでイカを描いてあるところなど味わい深いが、情報過多でもある。


↑茶釜に化けたタヌキが傘を持ちながら綱渡り芸をする分福茶釜。ゆかりのある群馬県館林市の茂林寺が有名。どギツいピンク色のタヌキもまた、ファンシー絵みやげの時代のカラーリングである。


↑那須高原の殺生石には九つの尾を持つ妖狐の伝説が残っているため、こういったグッズも作られていた。可愛さや楽しさが似合わない九尾の狐であっても、ディフォルメせざるを得ないのがファンシー絵みやげである。

■ 最後に

では最後にこちらをお見せして終わりにします。


↑惜しくも地名が不明だが GHOST AND SANTA である。雪崩のような大きな白いものがゴーストマンで、サンタはなぜかオーバーオールを着ています。

さらに下には「MAGIC MUSHROOM」の文字が。

この雪崩のような白いものは、キノコの幻覚症状で見えているのでしょうか……。

では、また次回。

(文と写真:山下メロ“院長”)

■ 保護のお願い

私は全国の観光地で保護活動を行っていますが、現地から消滅したファンシー絵みやげについては、皆様の家に残されたものが頼りです。もしご実家などの学習机の引き出しの中に眠っているものなどが見つかりましたら、是非ともご一報ください。ハッシュタグ #ファンシー絵みやげ での報告も待ってます。

《イベントのお知らせ》
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