怖い絵を描く女達は美しい?レメディオス・バロとキャリントンの奇妙な絵画の世界
Un día como hoy, en 1908, nació la pintora española Remedios Varo. pic.twitter.com/Xiu3MAb8GI
— SegunElCalendario (@SegunCalendario) 2016年12月17日
過去記事 「怖い絵を描く女性画家はなぜ美しい?レオノーラ・キャリントンと美女達のゾッとする絵の世界」 では、20世紀前半のシュール・レアリズム全盛期に活躍した美人画家、レオノーラ・キャリントンの人生と魔術的世界観が特徴の“怖い絵”についてご紹介しました。
#YoEntroATuitearPorque Leonora Carrington y sus aportaciones a la cultura mexicana. ¡Imperdible! https://t.co/CwLiwB6X6T pic.twitter.com/uQo4M2Xrpg
— Revista PortaVox (@PortaVox_) 2016年12月13日
今回は、彼女と双璧をなす美しきシュールレアリスト女流画家で、親友でもあったレメディオス・バロと、その絵画に注目してみました。
María de los Remedios Alicia Rodriga Varo y Uranga, mejor conocida como la pintora Remedios Varo nace un 16 de Diciembre pero de 1908. pic.twitter.com/Y72cdQJA7j
— Agustín ElgueaFortul (@fortull) 2016年12月17日
レメディオス・バロは1908年スペインで生まれました。エンジニアであった父は理数系で、その影響もあってか、数学や機械的なものに強く興味を抱く子供であったと言われています。
#EsteFin otra perspectiva de la obra de Remedios Varo en @MuseoAmodernoMX; por @arritmia https://t.co/7PYABZLxXt pic.twitter.com/zsgIy8Ch9f
— Publimetro MX (@PublimetroMX) 2017年1月6日
15歳になったバロは、サン・フェルナンド美術学校に入学し、絵画の基礎を学びます。かの有名なサルバドール・ダリとは同時期に美術学校で学んだ同窓生でした。
Portrait drawing of Salvador Dali. First one of 2017. #PencilDrawing #Art pic.twitter.com/80L3W5pGMP
— Royston De Jongh (@Royston_DJ) 2017年1月7日
1930年には美術学校の同級生と最初の結婚をします。その直後、スペインで内戦が始まり、2人は内戦を避けるためプランスのパリへ渡ります。バロは逃れた先のパリで、フランスの詩人アンドレ・ブルトンが提唱した思想活動“シュルレアリスム運動”に触れ、強い興味を抱きます。
【再掲】1930年の集合写真。左からトリスタン・ツァラ、ポール・エリュアール、アンドレ・ブルトン、ジャン・アルプ、ダリ、イヴ・タンギー、マックス・エルンスト、ルネ・クレヴェル、マン・レイ。すごいメンバーですね。 #作家の集合写真 pic.twitter.com/zCN8xoAAOd
— 愛書家日誌 (@aishokyo) 2016年12月14日
バロがパリからバルセロナに渡った時に、フランスのシュルレアリスムの詩人ベンジャマン・ペレと出会い、瞬く間に恋に落ちます。そして、既婚のままペレと内縁関係になり再びパリへ……。
レメディオス・バロ「猫の楽園」1955
— 坂本葵 (@aoi_skmt) 2016年10月8日
作家自身と猫。#きょうの猫アート pic.twitter.com/AjpQ78oTrz
パリではアンドレ・ブルトンの主宰するシュールレアリストのグループと交流を持ちますが、折悪しくも第二次大戦が勃発し、パリに進軍したドイツのシュルレアリストへの迫害を恐れスペインに逃れます。その後、バロはスペインに亡命し生涯を過ごすことになり、パリへ戻ったペレとは別れてしまいます。
レメディオス・バロによる宇宙的神秘の猫。「共感」(1955)「宇宙のエネルギー」
— 坂本葵 (@aoi_skmt) 2016年10月8日
スペイン出身のシュルレアリスムの画家。本日が命日。#きょうの猫アート pic.twitter.com/qVJxqoSbQ5
メキシコでは、同じく美貌のシュルレアリズム画家であるレオノーラ・キャリントンと運命的な出会いを果たし、意気投合。ともに神秘主義やオカルトにのめり込み、長いあいだ親友として交流を続けます。
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— Richard Wells (@Slippery_Jack) 2016年7月1日
Dorothea Tanning
Leonora Carrington
Remedios Varo
Saw an exhibition of Carrington's at Tate Liverpool last year... pic.twitter.com/WU4PnuHuxn
レオノーラ・キャリントンの小説『耳ラッパ』の中に登場する主人公はキャリントンがモデルで、親友はヴァロがモデルになっていると言われています。
Remedios Varo (1908-1963) holding a cat in Mexico in an undated photograph taken by her lover Walter Gruen pic.twitter.com/qtYle9vhYm
— IJ (@leeinje_) 2016年4月23日
「70歳以下 の人間と7歳以上の人間を信用してはだめよ。猫でもないかぎりね」という一説は有名ですが、作品の中にたびたび猫が登場するヴァロの作風を連想させます。
El Gato helecho.
— Psicoloco (@Psicoloco) 2016年12月28日
(Remedios Varo, 1957) pic.twitter.com/fWdIuhFI9h
画家としては遅咲きだったバロですが、1952年には、オーストラリア人のウォルター・グリューエンと結婚。その頃から、彼女の絵は徐々に評価され、売れ始めます。結果、バロは最後の結婚から死までの約10年の間に、数々の名作を生み出しています。
Recientemente fueron encontradas las latas de una cinta grabada en 1966, sobre las pinturas de Remedios Varo: https://t.co/ifDc3huUeY pic.twitter.com/gBqCCaWeAy
— + De México (@masdemx) 2016年12月28日
しかし、親友のキャリントンが94歳と長命であったのに対し、バロは比較的短命でした。1963年、キャリアの絶頂でもある55歳の若さで心臓発作によってこの世を去りました。
Tightrope walkers https://t.co/7qtwSmV2QV #varo #fineart pic.twitter.com/lPXlBFtojF
— Remedios Varo (@artistvaro) 2017年1月17日
アイルランド出身の母親からケルトの神話や妖精物語を聞かされ育ったキャリントンは、自由なインスピレーションの赴くままに様々な素材を組み合わせ、神秘的な作品を創造する感覚的な画家でもありました。
レオノーラ・キャリントン。めちゃ良くないですか? pic.twitter.com/B5kCV4qJEN
— 男の膣トレ (@from_paraiso) 2016年2月27日
一方、理系エンジニアの父親の血を引くバロは、機械や幾何学模様を連想させる数学的なモチーフに稚気を含んだユーモアを盛り込んむことによって、奇妙な魅力を醸し出す技巧的な画家でもあったと言われています。
El #invierno ya está aquí.
— Laberintos del Arte (@Laberintosarte) 2016年12月21日
"Alegoría del invierno" (1948) de Remedios Varo. Obra del @museoreinasofia #Madrid #surrealismo pic.twitter.com/OYuo4XOEjV
魔術的で幻想的、悪夢のような怖さを滲ませつつ、どこか無邪気な“可愛らしさ”を感じる2人の作品。似ているようでまったく違う……そんな不思議な絵画を眺めていると、同じ時代、同じ場所に美しきシュールレアリスト女流画家が存在し、切磋琢磨しあったことが奇跡的に思えてきます。
レメディオス・バロ/暗闇と夢と魔術の芸術家 ― ビョークやマ... https://t.co/7niJioDk2T via @yurisama81 #不思議 #ニュース | https://t.co/w1CMH9wbIp pic.twitter.com/Wm5vQz2Jtd
— ゆり@相互フォロー (@yurisama81) 2016年6月30日
キャリントンとバロが偶然出会い、魔術や神秘について語り合いながら、数々の幻想的な作品を生み出した……。その時代の磁場や空気感そのものが“奇妙な物語”のように思え、死後さらに評価されたバロ作品の“不吉な愛らしさ”から、2人の関係性について想像を膨らませてしまいます。
※参考- 夢魔のレシピ―眠れぬ夜のための断片集(工作舎) – レメディオス バロ (著), Romedios Varo (原著)
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(星野小春)