【まさにお茶一色】三越日本橋本店のお茶イベントが本気すぎ!

2016/9/7 22:22 satomin satomin




日本橋の街に突如現れたお茶壺道中行列!

街行く人は何かと振り返ります。これは老舗デパートの三越日本橋本店の「日本橋いっぷく街道」のイベントの1つ。館内に約50のイベントを実施。メインイベントの1つとして、9月7日(水)に日本橋橋上から三越日本橋本店までの約200メートルを、約20名によるお茶壺道中行列が練り歩きました。




お茶を愛した徳川家康公の命により、夏の間、茶壺に詰めた新茶を井川大日峠「お茶壺屋敷」で貯蔵・熟成させ、秋になると駿河城へ運び献上したという故事にならって、静岡市で毎秋実施している「駿府本山お茶壺道中行列」が、静岡市の協力により日本橋の地に再現されました。静岡市長もお茶壺道中行列の応援に駆けつけていました。


日本橋橋上から出発したお茶壺道中行列は、日本橋北詰交差点を渡り、三越日本橋本店新館 日本橋口前を進んでいき、本館のライオン像のある正面玄関から入店、本館1階中央ホールで茶壺を奉納しました。




その後、中央ホールに特設された竹製茶室で「茶詰めの儀」が披露され、多くの買い物客がその様子を見守りました。



「茶詰めの儀」とは、御用茶を壺に詰め、品質が落ちないよう和紙を幾重にも貼り密封し、封印する儀式のこと。

日本橋の街で時代衣装に身を包んだお茶壺道中の一行を眺めるのも、時代を遡ったかのようなひとときでした。お茶の催事でここまで本気をだすデパートがこれまであったでしょうか。三越日本橋本店さん、すご過ぎます。



■復活した「三越お茶部」で抹茶の石臼挽き体験!

三越日本橋本店では「日本橋いっぷく街道」を9月13日まで開催。期間中、館内に約50の“いっぷく体験”があり、抹茶の石臼挽き体験ができる「三越お茶部」や、3種類のお茶銘柄を当てる「利き茶会」「福寿園京都本店日本茶のおいしい淹れ方」「珈琲茶会~白露の茶会~」などがあり、様々なお茶の世界が楽しめます。


「三越お茶部」というのははじめて聞きましたが、公式Facebookによると、なんでも大正3年に設立したとか。現在は「お茶部」という名称はなくなり食品部の1つになっていたところ、今回期間限定で復活!
本館地下1階 銘店ギフトの売り場も「座売り」をイメージした畳を敷いた和の雰囲気に衣替えし、各ショップでも「三越お茶部」復活にあわせたおもてなしを実施しています。




宇治茶の銘店「松北園」では石臼の抹茶挽き体験ができ、実際にてん茶を茶臼で挽いて抹茶になるのを見られます。重い石臼を回しても僅かな量しか挽けない抹茶のありがたみがわかるかも。



■ほうじ茶の奥深い世界を堪能できるほうじ茶BAR

お茶の世界を楽しむなら、本館一階 中央ホールの「日本橋いっぷく茶房」へ。加賀棒茶の老舗「丸八製茶場」のほうじ茶BAR、伊勢茶・松阪茶の「深緑茶房」の煎茶BARがあり、それぞれのお茶を堪能できます。




献上加賀棒茶で有名な老舗お茶屋「丸八製茶場」がプロデュースしているほうじ茶BARでは組焙茶(くみほうじちゃ)が提供され、和菓子付きブレンドほうじ茶セット(700円)が味わえます。





様々な組み合わせでブレンドしたほうじ茶5種類の中からお好みのものを選びます。元になる焙じ茶は6種類あり、献上加賀棒茶(ヤブキタ)、ヤマナミ(釜炒り)、ツユヒカリ、二番摘みの茎を強めに焙じたもの、紅茶のほうじ茶、フジカオリといった、普通のほうじ茶ではお目にかかれない、意欲的なラインナップ。お茶好き心をくすぐるお茶たちです。
※ヤブキタ、ヤマナミ、ツユヒカリ、フジカオリはお茶の品種名

店員さんの話では通常「丸八製茶場」では販売していない、ここだけで呈茶するレアなお茶もあるとか!
お茶の葉をかがせてもらいましたが、紅茶のほうじ茶は芳ばしい紅茶!?なんとも新感覚なほうじ茶(紅茶?)です。釜炒りのヤマナミのほうじ茶は、どこかメンソール系の香りと、ほんのりと釜香もするお茶。気になる方はぜひこのイベントで飲んでみてください。


今回、「丸八製茶場」のほうじ茶BARのワークショップ「棒茶三煎」(1,100円/定員6名)にも参加しました。1日4回開催されていて、茎のほうじ茶「棒茶」を趣向の違った飲み方で3回楽しみます。

1煎目は茶葉の上に冷水を注ぎ、すぐに器に注ぎます。ふわっとした芳ばしさとほんのりとした甘みを感じる冷茶でした。




2煎目は熱湯をそそぎ、約20秒おいて器に注ぎます。本来のほうじ茶の飲み方で、これこれ!となるお味です。




3煎目は熱湯を注ぎ、少し長めの1分程おいてしっかり抽出させます。注いだお茶にミルクと角砂糖を入れて棒茶ラテに!ミルクとあわさった棒茶の香りとやさしい甘みで落ち着きます。




それぞれの煎ごとにお茶菓子が付き、お菓子とお茶のマリアージュも楽しめる趣向になっていました。
ほうじ茶をこんな風に楽しめるのかと、気づきの体験でした。

煎茶BARでもワークショップを行っています。「美味しいお茶の淹れ方教室」は煎茶1~2煎と和菓子付きで1日4回開催(1,000円/店員6名)。
お時間があうワークショップに気軽に参加してみてはいかがでしょうか。



■行列のできる「超濃厚抹茶ジェラート」が三越日本橋本店に初登場

さらに、連日行列のできるお店として話題になった浅草・壽々喜園の「超濃厚抹茶ジェラート」が三越日本橋本店に初登場!
場所はほうじ茶BARと同じ「日本橋いっぷく茶房」内にあります。



No.1~No.7まで7段階の濃さの抹茶ジェラートがケースに並びます。カップで、シングル 600円、ダブル 850円。三越日本橋本店スペシャルトッピング付き。スペシャルトッピングは○○!来店して味わってみてください。


▼世界一濃い抹茶ジェラート「抹茶プレミアム No.7」




三越日本橋本店がまさにお茶一色でした。
お茶にここまでフォーカスをあてたイベントが行われてお茶好きとしてはうれしい限りです。

9月になり秋の足音も近づいてきて、お茶の美味しい季節になります。
知っているようで知らないお茶の世界を三越日本橋本店で楽しんでみてはいかがですか。




◆三越日本橋本店
住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1
営業時間:10:30~19:30/新館9階・10階レストラン11:00~22:00
ホームページ

◆駿府本山お茶壺道中行列(静岡市):2016年10月23日実施予定


(satomin@日本茶インストラクター)