60年代ワンピブーム到来?「ビートルズ」&「ストーンズ」彼女達の着こなしまとめ
60年代のレトロでガーリーなヴィンテージワンピースがアパレル業界でジワジワと注目を集めています。『グリーンパークス』、『アースミュージックアンドエコロジー』など、カジュアルレディースブランドを運営する“第二のユニクロ”とも言われる勢いの『ストライプインターナショナル』が、この春、欧米を中心としたヴィンテージアイテムと、それらのイメージしたオリジナルアイテムを販売する『レベッカ ブティック(LEBECCA boutique)』をオープンしました。
主力は、丈の長い“少女感”のあるワンピースとのことで、1960年代の英国で花開いたファッションシーン、スウィンギング・ロンドンのリバイバルを思わせるものも含めた、レトロなアイテムを、7千円~1万2千円と、購入しやすい価格帯で展開しています。
#レベッカブティックのこと
— 赤澤える (@ERU_akazawa) 2016年5月7日
(その1)
・ブランド創設についてhttps://t.co/JCmC33GAOn
・私たちのワンピースhttps://t.co/wqYYCDBGpo#LEBECCAboutique pic.twitter.com/UfZdpuOAFN
大きな襟に大きなボタン、スクールガール風の上品なライン……クラシカルな雰囲気漂う60年代風ワンピースを纏った少女達は、新鮮に映りますが、大人受けも抜群です。そこで今回は、そんなスウィンギン・シックスティーズのミュージックカルチャーの担い手である『ザ・ローリングストーンズ』、『ザ・ビートルズ』メンバーの彼女たち……60'sファッションアイコンでもある、ミック・ジャガーの彼女マリアンヌ・フェイスフルやジョージ・ハリスンの元妻のパティ・ボイドをはじめとする、「ロックスターの彼女」による、リアルな60年代の着こなしをご紹介したいと思います。
■天使の顔をしたロックな女、マリアンヌに着こなしは
『ルパン三世』の峰不二子のモデルになったとも噂されるSEXYでロックな女・マリアンヌ・フェイスフルですが、レースの襟が清楚なワンピース姿は、名門貴族の家系出身で、幼いころに修道院で育ったという経歴に似合う淑女風です。
Marianne Faithfull pic.twitter.com/78fJ17YvBI
— Julia (@meandboo2) 2016年5月31日
こちらは恋人ミック・ジャガーとの2ショット。大きな襟と長い丈が特徴的なコートを纏うことで、首元に視線が集中し小さな顔が強調されています。クールな着こなしにも関わらず華奢で女性らしく見えますね。ウエストがシェイプされた流れるようなラインがエレガントです。
“@historylvrsclub: Mick Jagger and Marianne Faithfull, circa 1960s. pic.twitter.com/n7IrsO2A0o”@DamonBennett_ @Krista_MM Wow,he looks so good!
— Sharon S (@SchneyerSharon) 2016年3月17日
下記のカラー写真でもやはり注目したいのが首元。特にショートヘアの写真は、ニット素材のようにも見えますが、紫色にパイピングされた襟を立て、肩に大きなボタンをあしらっているのが、少年のようで魅力的です。
Marianne Faithfull appreciation tweet pic.twitter.com/ico8cRqtU4
— appreciation tweet (@tweetapprection) 2016年3月11日
下記のワンピースはまさにドーリー! 本物のお人形さんのようですね。胸下切り替えのAラインワンピースで、胸のふくらみの下に大きなリボンをあしらうことで、あどけなさとSEXYさを同時に醸し出しています。
As Tears Go By - Marianne Faithfull (1964) https://t.co/rlB5jHhlSF pic.twitter.com/oM26Je8hSR
— I Mod (@IMod50) 2016年2月25日
鮮やかな緑と白のバイカラーの大きなイヤリングと、同系色のストライプのシャツがクールな着こなし。吸い込まれるような青緑色の瞳と相まって、スタイリッシュで美しい一枚です。ヴィヴィッドな色の切り替えも60'sらしいですね。宗教画の天使のように、顔全体の色彩が淡い印象のマリアンヌにはピッタリの色合いですが、黒髪で黒い目の日本人であれば、もう少し深い緑がハマりそうです。
この人がルパン三世の峰不二子のモデルになったマリアンヌ・フェイスフル pic.twitter.com/2xIDI6vOhv
— あっ君!みなみ!咲良たん! (@fs3cs5cs) 2016年4月17日
■動くバービー人形、パティ・ボイドのファッションも
『ザ・ビートルズ』のジョージ・ハリスンと、エリック・クラプトンの元妻であるパティ・ボイドも、60年代のファッションリーダーの2人です。親友でもある2大ロック・スターに熱烈に求愛された伝説のモデルは、服装だけでなく顔立ちも、バービー人形のようにひたすら愛らしくオシャレです。袖の無い黒地に赤い花柄のワンピースに、バレエシューズのような靴をあわせた着こなしは可憐で、特別なポーズはとらず体をわずかに傾けているだけで、儚げな魅力にあふれています。
Geroge Harrison(ジョージ・ハリスン)さんとEric Clapton(エリック・クラプトン)が愛したPatti Boyd(パティ・ボイド)さん。 pic.twitter.com/i9ypuyozXQ
— saboten records (@sabo_reco) 2014, 8月 26
そんなパティの10代の頃の、清潔感あるスクールガール風の1枚。カッチリした襟付きのブルーのシャツに、黒いワンピースをかぶせるプレッピーな着こなしですが、首元までボタンをとめた隙の無いシャツのラインが、逆に若く美しいボディを際立たせ、“隠すSEXYさ”を感じます。
生まれ変わるならパティ・ボイドの顔になりてぇ……とか思ってたらこの顔友人にそっくりでハンカチ噛 pic.twitter.com/mWzOFsIWSA
— 武将 (@tmk3150) 2015年5月1日
どこかSFチックな鋭角的な切り替えのバイカラーワンピースに、ペタンコ靴がスタイルの良さを際立たせる1枚。さり気なくまとめて片側に流した髪の無造作な美しさも注目したいポイントです。
Pattie Boyd &Tom Courtney, London 1963 pic.twitter.com/2ZZPAtEDHM
— bernao-savoy (@bernaowing) 2016年1月26日
近未来的なデザインのAラインワンピース。今年日本から撤退してしまったブランド、『courreges』などでも馴染み深いラインなので、日本のオークションでも似たものを探しやすそうですね。ふんわりとしたボリュームのあるヘアスタイルとの相性も抜群です。
Patti Boyd in Dress John Bates for Jean Varon,
— Tanja (@T__twitt) 2015年8月25日
by Ronald Traeger for Vogue, 1965 pic.twitter.com/FDpY2A6fxt
ジョージ・ハリスンとの結婚会見での有名な一枚。赤のベレー帽と同系色のコート姿が気品あふれる着こなしです。落ち着いた暗めの赤は“オックスブラッドレッド”と呼ばれる色でしょうか? イギリスらしいシックな雰囲気を醸し出しています。
#otd Jan21,1966 The #Beatles' George Harrison marries model Patti Boyd. pic.twitter.com/2N1vNiAMSf
— Michael Esposito I (@espofootball) 2015年1月22日
実の妹、ジェニー・ボイドと共演した1枚も。右は姉のパティで、左は妹のジェニーです。マリン風の着こなしで、色のコントラストがヴィヴィットですね。裾や首元に凝ったかわいさが60年代らしくオシャレです。
Pattie Boyd con su hermana. pic.twitter.com/Eu0O09W59g
— wiki beatles (@wikibeatlesEs) 2015年12月13日
■日本人にも取り入れやすい? 赤毛のアイドル系ジェーン
下記は『ザ・ビートルズ』のポール・マッカートニーの恋人として有名なジェーン・アッシャー。赤毛が可愛いアイドル系で、マリアンヌやパティほどモデル体型ではないので、“可愛い”が好きな日本人にも取り入れやすい着こなしも多いのではないでしょうか。
キュートな顔立ちを生かした花柄の使い方が上手ですね。柄が目立つだけに、形はシンプルなものも多く、髪型は無造作でノーアクセサリーなところでスッキリ感を出しています。また、無地のトップスに使っているダークな赤、上の掲載した写真でパティ・ボイドも取り入れていた色彩“オックスブラッドレッド”は、日本人にも取り入れやすそうです。
Jane Asher #Actress #model #fashion #chic #60s #TheBeatles #PaulMcCartney pic.twitter.com/hZPXRVTDCT
— Andy K (@ajk74) 2015年8月5日
フェミニンな柄物のワンピースに、あえてカッチリしたジャケットを羽織った着こなしも。華奢ナペタンコ靴と、丸いフォルムのバックのバランスがラブリーです。
Paul McCartney and Jane Asher - The #Beatles via @beatlesvault pic.twitter.com/Tju0pxF3E4
— Beatles Archive (@BeatlesArc) 2016年4月27日
今回ご紹介した美女たちも含め60年代を代表するロック・スターの女達が一同に会している希少な画像も残されています。手前から2人目がジェーン・アッシャー、ジョン・レノンの妻のシンシア・レノンをはさんで、マリアンヌ・フェイスフル、一番奥がパティ・ボイドですね。髪型から服装、眼鏡などの小物使いも含め、優等生風でありつつフェミニンで、少女性と妖艶さのバランスが絶妙ですね。“可愛い”を重視する現代日本人にも受けが良さそうな、”愛され系女子“の見本のような面々です。
Jenny Boyd, Jane Asher, Cynthia Lennon, Marianne Faithfull, and Pattie Boyd. DEUSAS GROUPIES pic.twitter.com/zXgIiuJFwr
— Pollyanna (@PollyOysterCult) 2015年5月18日
上記の美女たちの着こなしを見るにつけ、やはり、容姿の美しさもさることながら、品の良さとバランス感覚の秀逸さに驚かされます。60年代は、若者のパワーが強く、ファッションやカルチャーが激変して自由を謳歌した時代にも思えますが、まだ封建的なムードの強く残る時代でもありました。現代よりも女性性を重視する時代であったからこそ、“男性に愛られる”ポイントを押さえた着こなしが目立ちます。少しSF的な奇抜な服装でも、ガーリーな柔らかさを残していて、髪の色や目の色など、自分の美点をよく知った上での小物使いが小粋です。
レトロワンピースブームの到来で、若い世代でも購入しやすい価格で本格的な60年代ファッションが楽しめるようになりました。大人受けも男性受けも良さそうな60'sファッション。ご興味のある方には良い機会ですので、せっかくならコスプレ感覚で当時の乙女の着こなしをを検索・研究して、現代社会で浮かない程度に髪型や小物使いも取り入れて楽しみたいものですね。
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(星野小春)