【写真レポ】嵐も食べた「伊勢うどん」満喫講座に行ってきた
こんにちは。柚月です。
みなさんは2011年9月17日放送の「嵐にしやがれ」(日テレ系)に登場した「伊勢うどん」をご存知でしょうか。
ゲストに俳優・岸谷五郎さんが登場したときのこと。新宿界隈でアルバイトをしながら役者をしていたという岸谷さんのために、新宿ゴールデン街グルメが登場。その中に伊勢うどんが名を連ねていました。
伊勢うどんを食べた感想は……
「硬い麺が流行っている今、これは逆にいい!」(岸谷さん)
「これ大好きなやつ!」(相葉さん)
「コレ うまいねぇ」(大野さん)
(番組HPより抜粋)
都内で伊勢うどんを提供する、数少ない店舗のうちの一つ「ぺんぎん村」のうどんを岸谷さんと嵐のメンバーが食し、中でも相葉さんが絶賛していたご様子。
食べた人の心を揺さぶるうどんとは一体どんなものなのでしょうか。
10月8日、台風26号が日本列島縦断ツアー真っ只中に開催された『食べるパワースポット「伊勢うどん満喫講座」~もっと太く!もっとやわらかく!』に参加してきましたので今回はそのレポートをお送りしたいと思います。
●「うどんはコシが命だなんて誰が決めた!」伊勢うどんの魅力とは?
「ツルツルシコシコ」「コシが命!」なんてイメージが強いうどん。某Sうどんに代表される、噛み応えのあるうどんが目を浴びてきましたが、うどんはうどんでも一風変わった食感のうどんがあるんです。「ツルツルシコシコ」の真逆をいく、やわらかい食感の「伊勢うどん」。
うどんは「コシが命!」という、いつの間にか刷り込まれたものがありますが、そんな信仰に異論を唱える人が伊勢うどんの伝道師、コラムニストの石原壮一郎さんです。
『大人力検定』(扶桑社)をはじめ、各方面で執筆されている方で有名ですが、それと平行して伊勢市内の飲食店組合と製麺組合から公認の「伊勢うどん大使」に任命されている方でもあるんです。
会場は東京メトロ「日本橋駅」直結の三重テラス
早速、目に飛び込んできたのは伊勢うどんのPRポスター
読んだだけでもよだれが出そうな言葉
9月28日にオープンした三重テラス(YUITO ANNEXビル内)では、三重県の名産品が買えるサテライトショップやレストランも併設されていました。
厨房もある会場では、うどんがスタンバイ!
● うどん講座がスタート!
定員の30名を大幅に上回る大盛況ぶりでスタートした伊勢うどん講座。
「伊勢うどんの魅力についてたっぷり暑苦しく語りたいと思います」と石原さん。
今回の試食用に伊勢から取り寄せた生麺(チルド麺)の伊勢うどんを掲げています。日持ちがしないため、地元以外ではほとんど食べることができません。お土産用のものはLL(ロングライフ)麺といわれるもので、それはそれでおいしいのですが、生麺と比べると微妙に食感が違うとか。
1995年ごろから東京を中心に巻き起こったラーメンブーム。人々の胃袋を独占しつづけたラーメンにより、麺業界の勢力図も長らく動きがありませんでした。そこへ彗星のごとく現れたのが「コシが命」のさぬきうどん。
手ごろな価格で食べられる「はなまるうどん」(2002年に東京進出を果たす)を筆頭に、ラーメンにはない麺のコシやつるつるシコシコの食感に人々は魅了されていくのでした。さらに繁華街を中心に展開する「つるとんたん」などの高級うどん店も登場し、うどんの浸透っぷりには目を見張るものがありました。
しかし伊勢うどんを古くから知る石原さんは複雑な思いだったご様子……。
「うどんを好きになってくれたのはいいんだけど、コシが命だ、つるつるシコシコじゃなければうどんじゃない。思い込みというか、洗脳というか、そういうものに毒されておりまして……。伊勢のうどんのやわらかくて、ふわふわしたうどんの良さをまったく理解しようとしない。」
伊勢うどんを振舞っても「ゆですぎ」「つゆを薄めたほうがいい」という感想の嵐に、「伊勢神宮に謝れ!」といいたくなったほどだとか。そんな伊勢うどんがあまりにも不憫で、このままではいけない!という義憤にかられたのだそう。
誤解と偏見にまみれた伊勢うどんを、もっと幅広く知ってもらおうと立ち上がったというわけだ。初めは冗談半分でやわらかいうどんも美味しいよ、と軽い気持ちだったものの、調べれば調べるほど奥深い伊勢うどんにのめり込み、そのやさしさに魅せられていったのだそうです。
スタートからほどなくして試食タイム!
よく混ぜるのが伊勢うどんの美味しい食べ方なんだそう
思いのほかプルプルしています
照りのある濃いタレがしっかりと絡んでツヤツヤ
一般的なやわらかいうどんとは違い、箸でつまんでも崩れそうでいて崩れない。プルプルとした絶妙な弾力が残っていて、でも簡単に箸で切ることができるというやわらかさ。
肝心なお味はといいますと、小麦のやさしい味にしっかりと絡む濃厚なたまり醤油、まるでみたらし団子のような甘みもありました。少々の塩辛さはあるものの、後味を残さずにすーっと消えていくから不思議です。
石原さんの解説どおり「ふわふわもちもち」の食感を楽しんでいるうちに、滑らかな口どけであっという間に口の中は空っぽに。麺類にありがちな「つるり」とした喉越しを楽しむというよりは「ふんわりとろける」を感じるといったところ。
小麦や大豆などの素材にとことんこだわって勝負している伊勢うどんには、西日本でよく食べられている中太の葉ネギをのせるのみ。あとはお好みでかける一味唐辛子というシンプルさ。幕の内弁当のようなお祭り状態のトッピングはいらないのです。
小麦の味とたまり醤油というシンプルさゆえに、一味唐辛子がマッチ。ストレートな辛さ は、なんだかすがすがしい!
伊勢うどん友の会がおススメする「気分を変えたいときにのせるトッピングベスト5」は、玉子、とろろ、てんぷら、油揚げ、キムチ。準レギュラーには、かまぼこ、かつお節、揚玉。トッピングも控えめで日本の奥ゆかしさを感じます。と、拙い食レポはこの辺にして……。とにかく、これまでに経験したことのない食感に、伊勢うどんの奥深さを感じたのでした。
このTシャツが目にとまり、朝の情報番組ZIP!(日本テレビ系)でもとりあげられたことも
伊勢うどんとじゃがいものコラボレーション、伊勢うどんコロッケ
伊勢うどんの食感は皆無でも美味しそうなかりんとう
伊勢うどんをパンの中に、炭水化物in炭水化物
おみやげにちょうどいい伊勢うどん、なんてスタイリッシュ!
●美味しいだけじゃない! 伊勢うどんは人生そのもの!?
スライドのテイストが一変。なんだか背筋が伸びてしまいました
『伊勢うどんがあなたを変える!』
『伊勢うどんが日本を変える!』
穏やかな表情から一変して、情熱的に語り掛ける石原さん
伊勢うどんに学び、伊勢うどんが教えてくれた人生の教訓とは。
1、価値観を変えてくれる
想像を超えるやわらかさに、つゆがないという大胆な佇まい⇒今までの常識や固定観念がいかにあてにならいかということを思い知らされる。
2、人間関係を変えてくれる
コシのある・なしに関わらず、うどんにはいろんな価値観があり、存在意義がある⇒勝ち負けのギスギスした争いがなくなる。お互いが太くやわらかい絆で結ばれる
3、自意識を変えてくれる
コシがない伊勢うどん。人間も肩やコシに力が入っていると人は付き合いにくいもの⇒自分を追い詰めなくてもよくなる、誰もが生き生きと日々を過ごせるようになる
4、好奇心を変えてくれる
いままでにない食感からは新しいことへ挑戦する好奇心がわきます⇒楽しいこと新しいことにどんどん出会える好奇心を養える
5、未来を変えてくれる
想像を超えた展開を信じることができる⇒夢と希望に満ちた世の中になる
やわらかい食感、太くて白い風貌からは固定観念を打ち砕かれ、いままでにない不思議な食感には好奇心を掻き立てられます。そしてこの出会いそのものが夢と希望に満ちた世の中を感じさせてくれる! 伊勢うどんの美味しさを伝えるだけにとどまらず、伊勢うどんを通して生き方を学ぶ、これを見出した石原さんの熱量に圧倒されたのでした。
●まとめ
伊勢うどんの魅力を言葉に落とし込むことはとても難しく、「食べればわかる!」「騙されたと思って食べてみて!」といいたいのがホンネ。それほどまでに奥深い新食感があなたを待っているのです。
淡雪のようなふわふわ感、それでいてもちもちしているという未知の食感。この不思議な感覚をぜひお試しあれ!
石原壮一郎さんの著書
『 食べるパワースポット[伊勢うどん]全国制覇への道』(扶桑社)
「極太ゆるふわ麺が好きだ! 『大人養成講座』など、累計200万部の著者が作家生活20周年を機に目覚めた伊勢うどんへの愛と、その魅力が全国へと波及していく様を描いた一冊!」
facebookページ「伊勢うどん友の会」
情報がたっぷり詰まったfacebookページもぜひチェックしてみてください。
(柚月裕実)