こんなに可愛いのに“アリ塚のトラ”と呼ばれる世界最小の山猫クロアシネコ

2015/1/15 23:00 星子 星子



冬は猫が可愛いくなる季節ですね。もちろん春も夏も秋も安定して可愛いのですが、暖を求めて膝で丸くなったり、布団に入ってきたり…よりいっそうその丸い柔らかさが引き立つ旬の季節がまさに今ではないでしょうか?

前回に引き続き、今回も、“可愛いのに飼えない、飼えないのに可愛い”野生の猫をご紹介します。世界最小の山猫と言われるクロアシ猫。体調は35~50cm。15cm程度の尻尾、体重はメスで平均的に1.3kg、1.9kと、家猫と比べても小柄な猫ですが、れっきとした野生動物です。



南アフリカ共和国、ナミビア、ボツワナ、などに生息するクロアシネコは、半砂漠地帯での塚や他の動物が捨てた穴で隠れるように生活しています。

横向きの姿を見るとどことなくミニュチュアのチーターのようで、獰猛な肉食動物であることが伺える佇まいですね。



少し荒ぶっているお顔のお写真も。アップになってしまうとどうしてもかわいすぎて「ピャー!」というような可愛い声を想像してしまいます。



成獣でも赤ちゃんのような姿なのに赤ちゃんの頃はどれほどカワイイんだ?と思ってしまいますが、動画で見る限り想像の上をゆくかわいさです。





コオロギを夢中で追いかけるクロアシネコの赤ちゃんの動画は、愛らしすぎてジャレているようにしか見えませんが、これも生きてゆくために大切な狩りの練習なのかもしれませんね。



普段は下記のような穴の中に住んでいるようです。ひょっこり顔を出している画像からは、オコジョやプレーリードック的な愛らしさが感じられます。



しかし実際は、キリンの頸動脈を狙って飛び付くほど勇敢でワイルド。人間に追い詰められた時も獰猛な反応を示し、単独行動を好むとのこと。もちろん、絶滅危惧種ということもあり飼うことはできません。



頭に対して体は小さめなのも特徴的で、そんな所も、猫の可愛さをデフォルメしたぬいぐるみのような愛嬌があります。



現在日本の動物園で飼育されているという情報は見つかりませんでしたが、米ペンシルベニア州フィラデルフィア動物園で赤ちゃんも誕生し、その愛らしさで世界中の注目が集まりました。



主に昆虫や小動物を捕食していますが、獰猛で大食漢な一面もあり、自分より体の大きな動物に果敢に立ち向かう姿から、南アフリカでは「アリ塚のトラ」と呼ばれることもあるようです。



そんな雄々しいニックネームを持つクロアシネコですが、その姿は今までご紹介した野生のネコ科動物の中でも最も家猫に近く「Black-footed Cat」で検索すると、「あれ?近所の猫に似てる…」と思ってしまうような写真も数多くヒットするので、ご興味がお有りの方は是非試してみてください。



【参考】

※ フィラデルフィア動物園で世界最小猫の子猫を公開中 - ペット大好き!

※ Black-footed Cat



(星野小春)