「ただいま」KOKIが渋谷で叫ぶ!「INKT LIVE HOUSE TOUR 2016」ライブレポート

2016/11/20 14:55 いまトピ編集部 いまトピ編集部






「渋谷ーーー!ツアー、ラストだぞ!そんなもんか渋谷!」

KOKIが挑発するようにオーディエンスを煽る。1曲目からものすごい熱気に包まれた東京・渋谷O-WEST。

10月の高知を皮切りに全国16ヵ所をまわった「INKT LIVE HOUSE TOUR 2016」が11月19日、出発の地・渋谷でツアーラストを迎えた。


■「ただいま」ファン熱狂「INKT LIVE HOUSE TOUR 2016」

リストバンドやTシャツ、タオルとオフィシャルグッズに身を包んだファンで溢れかえるO-WEST。熱気に包まれた会場には、開演を待ちわびるファンで埋め尽くされていた。

17時すぎ、フロアの大歓声に迎えられてメンバーが登場。KOKIがスタンバイすると『LET me hoid you』から勢いよくスタート。

「渋谷ーーー!ツアー、ラストだぞ!そんなもんか渋谷」
煽るKOKIに負けじと、勢いよく声を返すオーディエンス。会場のボルテージが一気にあがる。 「ここから右肩上がりに盛り上がって行くぞー!」

『Fight For Freedom』、『A Whole New World』とのっけから飛ばすINKT。 SASSYが細身の体を激しく揺らしてリズムを刻み、Gtのkei、BassのmACKAzがダイナミックなサウンドで翻弄していく。





9月21日発売INKTの3rdミニアルバム『Life's Color』を引っさげて行われた今回のツアー。新たな楽曲の世界観を見せつけると共に、INKTライブ定番の楽曲も絶妙な配分でミックス。歌詞のワンフレーズをオーディエンスに託す場面も増え、“みんなが歌って完成”というINKTが目指すライブがすっかり定着していた。





「こんなにたくさん人が集まってくれて、こういう大事なライブの前の日ってさ、やっぱ悪い夢とか見るもんで。俺も昨日寝てたとき夢みて、今日大雪が降って……やべぇ客来ねえんじゃねって入ってバンって(ドアを)空けたら、俺らの方が人数多かったっていう、夢を見た後だから、夢のような景色です(笑)」

「現実は想像を越えましたよ」と、KOKI が見た夢の話に爆笑するオーディエンス。ライブ前の不安な気持ちを覗かせていたが、マイクを向ければしっかりと歌声が返ってくる、確かな現実が目の前に広がる。

「今日で、本当に今日。初めてみんなで集まってから3年が経ちました。ありがたい、ありがたい」
オーディエンスから拍手がおくられる。

「あの、2年前、ここで初めてINKTのライブして、そんとき5人いたんだけど、一人バカが抜けて(笑)ちょっと活躍してがんばってるけど、藤井フミヤさんとかナオト・インティライミさんとか見てると後ろにいるけど、ちくしょー活躍してんなって思いながら、負けてたまるかって思いながらね」

笑いを交えながら、トークが進む。

「2年前は5人で、今回は4人で新たなINKTの始まりなのかなって思いつつ。2年前ね、すごくたくさん集まってくれて2年経ってこうやってまたたくさん集まってくれて、またこうやって同じ場所でできるのもみなさんのお陰だと思ってます、ありがとうございます」
大きく頷くようにして手を叩くファン、再び大きな拍手で包まれたメンバー。

「個人的にはねセッションライブとかで5回くらい全部で立たせてもらったりしてるけど、INKTとしては2度目のここ、戻ってきました、帰ってきました、ただいま」
オーディエンスからは「おかえりーー!」

「特に渋谷なんて場所は、渋谷が俺にあわせてるっていうくらい(笑)“渋谷が似合ってる”って昔言われてコイツdisってんだろって思いながらきいてたわけですけど」
いいかけたところで、「お庭でしょ?」というファンの声に、「お庭?あーーまあお庭かな(笑)週7でいたし、よく遊んでたし。そんなんもありながら、渋谷は思い出の場所で…」

続いて、3rdアルバム発売の感謝を伝える。
「みんなに少しでもメッセージでも伝わるように、何を言いたいか何を歌いたいか、簡単な歌詞にしたり、ストレートな曲にしたりしてお届けしたわけですけど」

続けて、KOKI が昔いじめられていた過去を告白。
「二十歳越えたときに、会う機会があってそいつらが謝って来て…」
当時の様子を赤裸々に伝えていく。
そして「嫌なこともいいことも、多分みんな色々あると思うんだけど、嫌なことも全部全部貴重な体験だし、経験だし、それが自分を作ってると思うから、いま俺がこの場に立ってんのもあいつらのお陰だと思ってるし。そういう奴らに『ありがとう』って言えたら勝ちだと思うし、お返しするのが勝ちじゃないからさ。そう言えたら皮肉まじりじゃなくて心からありがとうって言えたら俺は最強だと思ってて、そういう歌を作って来たんで聞いて下さい」
『Ugiy Duckling』、『Past & Future』と続く。メッセージ性の強い歌詞と情熱的な音が響き合いエモーショナルな演奏となった。
その後、疾走感あふれる『Nobody Knows』で、前向きなメッセージを伝えていく。痛みが分かる――INKTの醸し出すアットホームな雰囲気、両手を広げてファンを迎え入れるような懐の深さはここにあるのではないだろうか。





後半になるにつれものすごい熱気に包まれる会場。
「今日INKT初めて来た人いる?」KOKIの問いかけに「ブラジル!」、「フランス!」と声があがると、大きな拍手と歓声で包む。「世界各国からありがとうございます!」とKOKI。

keiがツアー中に7キロ増えたのに対して、SASSYは体脂肪が1.5落ちたと話す。ツアーの振り返りから、初めて会ったときの話題へ。メンバーが揃って初めて音を合わせたのがこの渋谷。mACKAzが「初めはKOKI くんって呼んでたし」といえばKOKIも「俺もmACKAzくんって呼んでた」と当時の初々しいエピソードを披露した。デビューからメンバーの脱退、再出発と密度の濃い2年間を過ごしたINKT。

「最初はやっぱり悩んだし、ぶつかったし、どうやって曲を作っていこうか、どういう曲をつくろうか、どういうパフォーマンスをしようか、はじまって右も左もわからなくて対バンもしたし、すっげー悔しい思いもしたし。いろんなことにぶつかってきて、いろんな出会いと別れを経験してきて、この2年だけでもそうだし。人生31年みてもすげー色んな出会いと別れ経験してきてその全てがいまの自分を作ってるのかなって感謝してるしリスペクトもしてるし、愛情しかないし。そんな出会いと別れの曲を一曲作ってみたので聞いてください」

ゆっくりと始まった『東京』。
「まだまだなバンドだし、もっとでっかいところでやんなきゃいけないし、もっとみんなをメンバーを含めて、スタッフも含めて、もっとみんなを色んな場所に連れてかなきゃならないし、色んな景色をみせなきゃいけないと思ってるし、俺にはその自信があるし。みなさん最後まで応援宜しくお願いします!」

「みんなを落ち込ませるってスタイルでバンドをやっています」と最後は笑いを交え、表情を変えたKOKI。最後は「暴れさせなきゃいけない」と、ありったけの熱量をオーディエンスにぶつけた。
「俺らの音楽を完成させてくれますか!!」
「かかってこいーー!!」

『サイサリス』、『45』と熱い歌声が炸裂。ラストに近づくとフロアにダイブするかのように身を乗り出すKOKI。煽りに負けじと熱量を返すオーディエンス。
ラスト『Yell』を終えると即、INKTコールがはじまる。ツアーTシャツに着替えたメンバーが再び登場。 デビュー曲『Trigger』から『Letter』とフロアは最高潮に。

ツアーごとにバスドラに貼っていたステッカーもいよいよラスト1枚に。SASSYから最後の一枚を渡されたmACKAzが16枚目を貼る――終演後も鳴り止まないINKTコール。エネルギッシュな余韻を残したままステージを終えた。


既に追加公演が決定しており、クリスマスならではの演出、メンバーからのクリスマスプレゼントも準備中とのこと。
【追加公演】
・12月24日(土)/ 千葉・柏PALOOZA


「LIVE HOUSE TOUR 2016」セットリスト
11月19日(土)TSUTAYA O-WEST

1.LET me hoid you
2.Fight For Freedom
3.A Whole New World
4.Ugiy Duckling
5.Past & Future
6.Nobody Knows
7.Wanderlust
8.FTW
9.〈call&response〉
10.Shangri-La
11. 東京
12.サイサリス
13.45
14.The Gift
15.Yell

【Encore】
Trigger
Letter




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(取材・文/いまトピ編集部 田幸)