【100万円超え!】「スマホでできること」をバブル期だといくらかかるのか調べてみた

2016/6/22 11:05 DJGB DJGB


こんばんは、バブル時代研究家DJGBです。

スマホ代、高いですよね。
もはや仕事に生活に欠かせないとはいえ、毎月1万円前後の出費はちょっと痛い。でもなんとなく不安で、格安スマホにも踏み切れない私。

そういえばバブル絶頂の1989~1990年にチラホラ見かけたバブル紳士、淑女たちは、必ず大きなケータイを見せびらかしていた気がします。LINEもインスタもパズドラもないのに、いったい彼らはケータイで何をしていたのでしょうか。そして、いくら払っていたのでしょうか。

気づけば、今では日常生活のほとんどのことが手元のスマホで完結するようになりました。そこで今回は、「今、スマホでできること」を、スマホの無かったバブル時代にやろうとしたら、いったいいくらかかるのかを調査してみます。



[通話]
契約+基本料金…年間約45万円

出典:YouTube

バブル芸人の平野ノラさんが肩から掛けている「ショルダーホン」の登場は、実はバブル前夜の1985年。1987年には、すでにトランシーバー型の携帯電話「TZ-802型」が登場しています。1989~1990年当時、ケータイを持つことは確実にステイタスでした。月々の基本料金はなんと2万3,000円(NTTの場合)。端末は買取りではなくレンタルなので、別途、保証金が10万円+工事負担金等が7万2800円がかかります。1年回線を維持するだけで、しめて44万8800円です。

“フジミ”こと藤谷美紀も軽々と持ち運べるその重量は、なんと900g。ちなみに最新のiPhone SEの重さは113gです。



出典:YouTube

2年後の1989年には、640gへの軽量化を実現したTZ-803が登場しています。ドラマ「東京ラブストーリー」(1991年)の第1話で鈴木保奈美演じる赤名リカが使っていたのは、このタイプでした。


通話料金は、10円で6.5秒(NTT、平日の昼間、160キロメートル以内の場合)。

1990年当時の携帯電話は、その距離によって料金だけでなく、電話番号も異なりました。相手が160km以内にいる場合は030を、それより遠い地域にいる場合は040を頭につけて電話する必要があったのです。



[GPS機能]
GPSカーナビ…35万円

出典:YouTube

いまではほとんどのスマホに組み込まれているGPS

そのGPSを搭載した世界初のカーナビ、パイオニア カロッツェリア AVIC-1が登場したのも1990年のこと。ちなみに35万円は本体のみの価格で、GPSアンテナや地図の入ったCD-ROM(地域別に4枚)、CD-ROMチェンジャーまでそろえると、50万円を超えました。



[動画]
ポータブルビデオカメラ…16万円

出典:YouTube

OLの海外旅行が珍しくなくなった時代、ビデオカメラも必需品となりました。ソニー「ハンディカム55」のCMに出演したのはダブル浅野のひとり、浅野温子です。「パスポートサイズ」は1990年の流行語大賞(流行語部門・銅賞)に選ばれます。



[音楽]
ヘッドホンステレオ…1万9000円

出典:YouTube

ソニーの「ウォークマン」に代表されるヘッドホンステレオは、スマホよりも前に「iPod」に駆逐されましたが、バブル当時は現役バリバリです。中でもパナソニックは中学生のあこがれ。PERSONZやWink、JUN SKY WALKER(S)のホンキが、この値段で聴けるなら安いものです。


カセットテープ(ハイポジ)…約500円

出典:YouTube

ヘッドホンステレオを買っただけで音楽聴けると思うなよ。

CD1枚(約60分)の音楽を、高音質で聴こうと思ったら、もちろんカセットテープも“ハイポジ(ハイポジション)”がマストです。さらに高級なメタルテープを使おうものなら1本で約1,400円。今考えると「アプリ内課金」に近いものがあります。



[ゲーム]
携帯ゲーム…1万2500円

出典:YouTube

スマホゲームの原型は、1989年に発売されたこのゲームボーイと言っても過言ではないでしょう。ソフトはおおむね3,000円前後でした。2000年、ゲームボーイの累計販売台数は発売11年で1億台に到達しましたが、2007年に発売されたiPhoneの販売台数は、年内にも10億台に達する見込みです。



いかがでしたでしょうか。
「今、スマホでできること」を1990年当時に実現しようとしたら、通話、動画、ナビ、音楽、ゲームだけでもゆうに100万円を超えてしまいます。これにパソコン、カメラや電子手帳といった機能を加えたら、、、。現在のスマホがどれだけオトクなツールなのか、よくわかりました。「メモリが16GBしかない…」とか嘆くのはゼイタクというものです。

でもときどき、最新スマホよりも、26年前に売っていたガジェットのほうがキラキラして見えるのは、なぜでしょうね。


(バブル時代研究家DJGB)


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