V6三宅が手話を習い始めた理由とは?V6にHey!Say!JUMP、ジャニーズ2世代が共演!『24時間テレビ』まとめ

2015/8/26 20:22 柚月裕実 柚月裕実


「24HOUR TELEVISION ドラマスペシャル2015母さん、俺は大丈夫」 DVD


8月22日(土)~23日(日)にかけて放送された『24時間テレビ38「愛は地球を救う」』。今年は「つなぐ ~時を超えて笑顔を~」をテーマに、全国から寄せられた想いを2本のタスキに託し、チャリティランナーのDAIGOが100Kmを完走した。

今年のメインパーソナリティはV6とHey!Say!JUMP。初の2世代ジャニーズの共演で、6人+9人の総勢15人。大人数だけに画面の端から端まで見たいものだらけ!

仲良し剛健コンビの姿に、岡田の後輩いじり、伊野尾の愛されっぷり、ワイプに抜かれすぎな山田……。とにかく寝るタイミングが掴めなかった今年の『24時間テレビ』。

例年どおり、Twitterなどでは番組に対する賛否両論が寄せられていたが、ジャニーズタレントが出演するとなれば見ずにはいられない。


■見事な演技力!山田涼介主演ドラマ『24時間テレビドラマスペシャル「母さん、俺は大丈夫」』

山田涼介が主演を務めた24時間テレビドラマスペシャル「母さん、俺は大丈夫」

あらすじは……
「サッカーが大好きだった諒平(山田涼介)。副キャプテンになった高校2年生のある日、突然激しい頭痛に襲われ、急性脳腫瘍と診断される。 病に侵されながらも、再びピッチに戻れることを信じ、壮絶な闘病生活を送った高校生と、その家族&仲間の物語。」(公式HPより引用)

山田扮するサッカー好きな高校生・諒平の遺影が映し出される。母親役の安田成美の姿と共に葬式のシーンからスタート。 遺影を見る覚悟ができていなかったので、冒頭からショックを受ける……。

22歳とは思えないほど学生服が似合ってしまう山田だが、凄まじい演技力で高校生役を演じた。王子様系アイドルのキラキラした笑顔から一変、入院してからの体や表情の変化はリアルだった。

病名を告げられてからの腹の底から笑っていない笑顔、術後の激しい体の震え、麻痺が残って思うように手足を動かせない体……。病魔に冒されていく様子や、心の奥にある辛さを含んだ表情。下手をするとシラけてしまう場面だが、どれも違和感がなく、ストーリーも相まって至るところで涙が出た。

一時は回復の兆しが見えた諒平だが、脊髄にがんの転移が見つかる。医師から余命を告げられた母……。すぐに病室へ戻らなかったことで状況を察した諒平は、病院の公衆電話から母のケータイに連絡をいれた。

男三人兄弟の真ん中で、わがままを言わずに「大丈夫」と子どもの頃から強がっていた諒平。「元気に産んであげられなくてごめん……」泣きながら話す母に、こんな時でも「大丈夫」と気丈に振る舞う。「余命」という言葉を使わずに事態が伝わるのは母と子ならではだろう。このやりとりは特に印象に残っている。

遺影からスタートしたことに面食らったものの、終始、迫真の演技を見せた山田。単発のドラマとはいえ、かなり絞ったであろう頬のシャープさには役者魂を感じた。


■ぶっさんにバンビ!嵐にしやがれ特別版3世代ジャニーズ「生男子会」

ドラマで流した涙が乾く間もなく放送されたのが、ジャニーズ3世代19人による生トーク番組「嵐にしやがれ生放送スペシャル『真夜中の生男子会』」。

V6には「どうぞおかけください」、Hey!Say!JUMPには「お座りください」とさりげなく促す櫻井翔。気が利いている上に、言葉の使い分けまで完璧!

画面に向かって右側にはV6、左側にJUMP、そして真ん中に嵐が座った。なんとも贅沢な絵面。 残念ながら、翌日の中継のためにV6の長野が不在だったが、画面がジャニーズで埋まる幸せを味わう。

嵐・二宮の軽快な仕切りで、ジャニーズ3世代、総勢19人によるトークコーナーがスタート。

『今夜こそ言いたいジャニーズ3世代をつなぐカミングアウトトーク』と題して、先輩・後輩を問わず、日頃から思っていた不満や感謝をぶつけあって心からつながろうという企画だ。

一発目は【岡田君やめて!】と、櫻井翔が立ち上がった。「なーに?バンビー」と余裕の岡田。というか、ぶっさん!!
ドラマ『木更津キャッツアイ』のコンビがぬるっと復活した。

櫻井が、番組で会うと必ず岡田にお尻を掴まれることを訴えたら、JUMPの山田もオープニングで掴まれていたことを告白。それに対して岡田は、「山田くんはベルトを持ち上げただけ。あれはうちのグループでは“ボンタン狩り”って言って長野くんのを持ち上げるっていう芸がある」V6の伝統芸だとアピール。

二宮がもう一人の被害者「飯尾くん」と呼ぶと「伊野尾だよ!(怒)」と元気よく反論したJUMPの伊野尾慧。会う度に岡田に胸を揉みしだかれていることを訴えた。揉み“しだく”とは……。

しかし、岡田からは【伊野尾がかわいい腹が立つ】と訴えられてしまう。グループでは立ち位置が後ろの伊野尾。すごく目立つわけではないが、岡田は伊野尾の可愛いさに気がついてしまったようだ。愛されすぎだろ、伊野尾ちゃん!

【自由すぎる三宅先輩】として、二宮がジュニア時代に起きた三宅とのエピソードを披露。コンサートの合間に延々とターンを見せられたことを訴えた。嵐の大野も、井ノ原が踊りを間違えたのに大野が怒られるという理不尽な過去を暴露した。

時折、剛健コンビが耳打ちしていたり、岡田が「俺のこと一番好きなのこの人だから」と三宅を指したり、なんだかんだでカミセンのかわいさが光るコーナでもあった。


■森田の取材、岡本の英語、知念のお笑い…言葉を越えたコミュニケーション

今回のテーマである「つなぐ ~時を超えて笑顔を~」をコンセプトに、メンバーそれぞれが日本各地へロケに出かけた。

JUMPの知念侑李は、志村けんらと共にろう学校を訪れた。耳が聞こえなくても身振り手振りで伝わるお笑いがみんな大好きだという。特に、志村けんの人気は高く「志村けん」を表す手話まであるそうだ。小さなステージではあるが、志村けんを筆頭にももいろクローバーZの百田夏菜子らがコントを披露。スイカの早食いにバカ殿と、鉄板ネタで子どもたちに笑いを届けた。

JUMPの岡本圭人は、5年間イギリスに留学していたこともあり、流暢な英語で足を失った海外ダンサーを尋ねた。岡本が米軍に入隊していたという驚きのエピソードも飛び出したが、英語力を生かして国境を越えた交流をみせた。

V6の森田剛は『森田剛 終わらない戦争 地雷地帯をゆく』というテーマでタイを取材。地雷の犠牲になり、義足をつけている象と出会った。 スキンシップをしていくうちに、少しずつ森田に心を許していく象。「地雷」という終わらない戦争に苦しむ様子を伝えた。


■大活躍V6・三宅健の手話!その裏には知られざるエピソードが…

自由奔放に見られがちなV6の三宅だが、得意の手話を使って番組の至るところで想いを伝えた。前出の知念に手話を教えたのも三宅だ。

実はNHK『みんなの手話』(毎週日曜よる7時30分~)でナビゲーターを務めている三宅。きかっけはファンとの握手会でのこと。

「握手会にろう者の女の子が来てくれて、手話で話しかけてきてくれたんですけど、手話を全く知らなくてどう答えていいか分からなかった」
モデルプレスより引用

悔しく思った三宅は、3年ほど手話を学び、講師の推薦でNHKの番組に出演することとなった。自身のラジオでも『みんなの手話』について語ったことがあった。

「手話できる人からしたら、ボクの手話なんて下手くそですよ」と謙虚な姿勢を貫いた。番組をきっかけに手話を学ぶことを決めたというファンのお便りを受けて

「影響力があるってことを噛みしめる瞬間、どうせだったらいい方向に影響が向いてくれたら」
これが『24時間テレビ』に出演する一つの理由なのかもしれない。


日頃から画面の隅々までチェックするクセがついているので、2世代共演を前に一画面で受け取った情報量はかなりのもの。初めて目にするV6とHey!Say!JUMPの交流も貴重だが、それぞれの特技を番組に生かしていたのが何よりも印象的だった。

放送された時間以外にも、リハーサルや打ち合わせがあったことだろう。しかし、翌朝のNHK『あさイチ』にはいつもと変わらぬ笑顔で登場した井ノ原。さすがはアイドル。

自分のアンテナにひっかかった情報だけを受け取りがちだが、今年も彼らを通して様々なものを見せてもらった。

(柚月裕実)