スラムのゴミ拾いからエリート・モデルに…アルゼンチンのリアルシンデレラストーリー

2015/2/12 20:00 星子 星子



先日「実家は超貧乏。でも会社社長と結婚して超リッチになった!」という玉の輿モデルの大沢ケイミさんの私生活が話題になりましたが、現代の日本で“実家が貧しい“と言ってもある程度の生活レベルは保証されている場合がほとんどで、元の生活とさほどのギャップは感じられなかったりしますよね。

今回は、貧富の差が激しいアルゼンチン・ブエノスアイレス近郊のスラム街で、ゴミ拾いをしていた少女が、女性デザイナーに見出され一躍人気モデルとなったシンデレラ・ストーリーをご紹介します。

1993年ブエノスアイレス生まれのDaniela Cott(ダニエラ・コット)。178センチの細身の長身と艶やかな黒髪、気品溢れる美貌が特徴の彼女は、ゴミ捨て場でブエノスアイレス市内で出されるゴミを拾い、リサイクル業者に売ることで生計を立てるCartoneros(カルトネーロ)と呼ばれる汚れ仕事に、13歳から従事していました。



貧困が問題視されるアルゼンチンの中でも、特に貧しい人が従事すると言われている過酷な仕事で日銭を稼ぐ少女は、15歳になったある日、運命の出会いを果たします。割れた瓶で手を切って血を流す彼女に、ある見知らぬ女性が声をかけます。著名なジュエリーデザイナーのマリーナ・ゴンザレスです。

マリーナは、ゴミの中で血を流す少女の傷の手当をし、服をプレゼントします。思いがけず親切にされたダニエラは、後日、物乞いをしようと再びマリーナのもとを訪れます。マリーナはそんな彼女にまずシャワーを浴びることを勧めます。汚れを落とした彼女の美しさに可能性を感じたマリーナは、モデルエージェンシーに勤める友人に彼女を推薦します。



ダニエラの美貌は瞬く間に花開き、世界最大のモデル事務所の1つ、Elite主催のの国際モデルコンテスト、Elite Model Look(エリート・モデル・ルック)に出場し、決勝大会にまで出場しました。

骨格や美貌など持って生まれたポテンシャルの高さはもちろんですが、スラム育ちで教育も充分に受けていなかった少女が、高貴にすら見える優雅な雰囲気や立ち居振る舞いを身につけるまでは、並々ならぬ努力の跡が見受けられます。

「掃き溜めに鶴」という言葉がありますが、不衛生なスラムのゴミ捨て場にスーパーモデル級の原石美女が働いている光景はドラマチックにすら感じます。しかし現実はマンガや映画のように美しいことばかりではなく、ゴミ拾いをする少女の腕は生々しいタコ、傷跡、しみや瘡蓋に覆われた痛々しいものだったと言われています。



アルゼンチンを代表する人気モデルとなったダニエラは、モデルとして稼いだお金で母親をゴミ拾いの仕事から引退させました。しかし、彼女の兄弟の中にはいまだゴミ拾いに従事している人物もいると言われています。ダニエラは今後も家族のためにモデルの仕事を続け、「ブエノスアイレスに住むカルトネーロを支援したい」とも語っているとのことです。

Elite Model Look(エリート・モデル・ルック)の決勝大会に出場した経歴のあるモデルといえば、年収42億と噂されスーパーモデル史上最も稼いだと言われるジゼル・ブンチェンや、起業家としても活躍する元祖スーパーモデルシンディ・クロフォードなどそうそうたる顔ぶれです。まだまだ若く、シンデレラストーリーの途上であるダニエラですが、今後もその長身を生かした国際的な活躍を期待してしまいます。

【参考】

※ Top of the Heap: Scavenger Lands Fashion Model Gig - The Wall Street Journal



(星野小春)



■「近代芸能史を彩る美女たち」記事一覧

※年を取らない?30年近く見た目が変化しない美女イザベル・アジャーニ比較画像
※全裸より妖艶な裸サスペンダー…シャーロット・ランプリングの成長を追ってみた
※銃殺された男装の王女と少女スター…李香蘭を巡る美女達の哀しい運命
※【悶絶】日本映画史上最強のSEXYロリータ?過去の加賀まりこが妖精すぎた
※グレイス・ケリー、イングリット・バーグマン…美しく成長した銀幕スターの孫娘達
※ボブ・ディランとアンディ・ウォーホルを虜にした60年代最強の妖精イーディ
※あなたは誰派?ロリータ系美少女揃いのジョニー・デップ歴代彼女
※映画史上初めてヌードになった絶世の美女は天才理系女子だった
※あなたはどっち派?ビートルズの女VSストーンズの女・超絶美少女対決
※今はなき美女たちの残像…妖艶すぎる100年前の美女写真がすごい
※朝ドラっぽい?柳原白蓮より波乱万丈な大正生まれ天才美少女 諏訪根自子
※今はなき美女たちの残像…約80~100年前の美少女・美女動画