マッチ祝してSMAPに嵐…ジャニーズ総勢70名が駆けつけた「FNS歌謡祭」圧巻のスーパーヒットメドレー

2014/12/6 23:56 柚月裕実 柚月裕実


MATCHY TRIBUTE


12月3日に放送された『2014FNS歌謡祭』。4時間半という長丁場で、次に誰が出演するかがわからないこともあり「トイレにいくタイミングを逃した」という声もあがるなど、画面に釘付けになるプログラムが並んだ。

少し早いクリスマスムードを感じながら、音楽の楽しさを改めて実感する機会となったが、中でもジャニーズファンが最も注目したのが「一夜限り夢のスーパーヒットメドレー」。12月12日でデビュー35周年を迎える近藤真彦を祝して、ジャニーズ事務所の後輩15組70名が勢揃いし、舞台に華を添えた。


■派閥を越えて15組71名、圧巻のジャニーズメドレー

関西発のグループ、ジャニーズWESTの「ええじゃないか」からスタートしたスーパーヒットメドレー。お祭りナンバーで一気にテンションがあがった。続いてアクロバットで躍動感を感じたA.B.C-Zが「Crazy Accel」を、そしてジャニーズの最年少グループSexyZoneがデビュー曲「SexyZone」を披露した。

続いて今回はローラースケートを履かずに登場したKis-My-Ft2。全員の衣装を揃えて歌ったデビュー曲「Everybody Go」は、なによりも舞祭組の成長を感じた。9人構成のHey! Say! JUMPは「Ultra Music Power」、「明日へのYELL」を披露し最多メンバーながらも揃ったフォーメーションダンス。

ここからはベテラン勢。KAT-TUNが「Real Face」と、ドラマ「FIRST CLASS」の主題歌「In Fact」を披露。関ジャニ∞は「無責任ヒーロー」、NEWS「「希望〜Yell〜」、今井翼が休養中というこで滝沢秀明は単独で「Venus」を。ふぉ~ゆ~(越岡裕貴、松崎祐介、福田悠太、辰巳雄大)のメンバーがバックにつき、完璧というほどのダンスで華を添えた。

そして国民的アイドル、嵐がここで登場。デビュー曲の「A・RA・SHI」を披露した。V6へバトンタッチするタイミンぐでじゃれあう嵐とV6。「愛なんだ」、新曲「Sky’sThe Limit」をしっかりと歌い上げ、ベテランの余裕をみせた。

KinKi Kidsが「硝子の少年」を歌ったところで、年末のカウントダウンコンサートとリンクしてなんだか大みそかの気分。続いてTOKIOがマイクだけを持って「LOVE YOU ONLY」を歌い、SMAPの「SHAKE」へとつないだ。司会の草彅の中継映像が流れた。この滅多にないチャンス、ステージに立って欲しかった!

残念ながら今回、少年隊の姿がなかったものの、ジャニーズ事務所の歴史を振り返る逆再生をしたようで、若手のステージから中堅、そしてトップアイドルと歌い継ぎ、時間の流れと共にステージにも貫禄が増していった。


■35周年を振り返るマッチメドレーに超豪華共演が叶う

SMAPが歌い終わると木村拓哉が「さあ、こっからがメインだぜ!」と近藤真彦を華々しく迎えた。感極まったのかマッチの表情に笑顔はなかったが、堂々たる登場に35年の重みを感じた。と同時に、SMAPが後輩に見えたとても貴重なシーンだった。

「ギンギラギンにさりげなく」からスタートしたメドレー、華を添えるのは嵐とKAT-TUN。マッチとの珍しい組み合わせに、画面のどこを見ていいいのかがわからず戸惑うまま終わってしまった。続いて「スニーカーぶる~す」にはV6とジャニーズWEST。新旧入り交じる、初の組み合わせ。もう中央ばかりを見つめていたらもったいない。

「ブルージーンズ・メモリー」にSexy ZoneとA.B.C-Z、「ハイティーン・ブギ」はSMAPとKis-My-Ft2、「ケジメなさい」はNEWSとHey!Say!JUMPがそれぞれついた。そしてマッチと共に渋谷すばると長瀬智也が交代で歌い上げた「愚か者」はTOKIOと関ジャニ∞。ラストは滝沢秀明主演ドラマ『鼠、江戸を疾る』(NHK)の主題歌でもあった「千年恋慕」。紙吹雪が舞うなか、滝沢秀明とKinKi Kidsが見事な歌唱力でサポートした。マッチは後輩と計6曲を歌い上げ、最後は清々しい表情をみせていた。


ときどき近藤真彦の昔の映像が流れたが、現在とあまり変わらないと言うか、激しい劣化もなくアイドルらしく年を重ねていることがよくわかった。変わらずにいるってなかなかできることじゃない。

残念ながら参加できなかった草彅は中継で、「マッチさん35周年を迎えられますけど、僕ら後輩はマッチさんの背中をこれからも追いかけ続けますので、マッチさんもマッチさんのペースで走り続けてください」と言葉を送った。

近藤は「本当に今日はこんなにカッコいい後輩と一緒にできて最高に幸せです。後輩のね、プレッシャーを感じながらまだまだ頑張っていきますのでぜひ応援してください。よろしくお願いします」と晴れやかな表情で挨拶。

最後ステージには全員が集合した。下手からV6、TOKIO、滝沢秀明、近藤真彦、SMAP、Hey!Say!JUMPと並んだが、近藤を囲むようにうしろには嵐とKinKi Kids。どこをみてもジャニーズ! 端から端までジャニーズという豪華絢爛なステージだった。

若手には遠い存在かもしれないが、SMAP、TOKIO、V6のメンバーは近藤のトップアイドル時代をよく知る世代。こうして数十年の時を経てステージを共にするというのは、今日まで事務所を守り、実績を積み上げてきた歴史あるからこそ。これだけの現役アイドルを輩出したジャニーズ事務所、そしてそのアイドル育成術のすごさを改めて感じたひとときだった。


番組のトリをつとめたSMAP。中居は「先ほどお台場のほうで、ジャニーズの人たちが全員集まりまして、草彅くんがいなかったから寂しかったです。司会だからしょうがないです。あ、あと「タッキー&翼」の翼の方もいなかったので、寂しかったです。今度の機会に!」と、さりげなく今井の名前を出すなど、彼なりの気遣いをみせた。

木村は「マッチさんの35周年の記念でやらしていただいたんですけど、あんなに一度に先輩・後輩があつまることがないので、ほんとFNSに感謝しています。ありがとうございました」とコメント。

出演者ですらこう話すほど、現実にはありそうでないことだった。毎年行われている年末のカウントダウンコンサートも全員が出演することはなく、普段でも「事務所内の派閥」と囁かれるように、担当プロデューサーのライン上で組み合わせが決定されているといわれているように、共演に偏りを感じる。

派閥があってもなくても、多忙な彼らを招集するというのはなかなか叶うことではない。何もかもを超越するマッチの影響力に、デビュー35周年という時間の重みを感じた。療養中の今井、司会の草彅が共演できなかったのは残念だが、今後また事務所のタレント全員が出演できるような機会を与えて欲しいと心から願う。

(柚月裕実)